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災害が起きた時あなたは何をしている?

武蔵野美術大学 大学院造形構想研究科 クリエイティブリーダシップコース クリエイティブリーダシップ特論 第9回 佐伯 潤さん, 2020年7月13日 by コク カイ

本日は国士舘大学 防災・救急救助総合研究所の佐伯先生の講義を拝聴した。

防災訓練と言えば、多くの人は多分学生の頃によく受けていたが、大人になってからあんまりない受けていないという印象が強いだろう。しかし実は日常からきちんと防災訓練を受けていたかどうかは、本当に(反応する余裕がなく)緊急な時によく反映される。そのため、普段からの訓練を油断してしまうといざ緊急事態になると本当に命かかることになるかもしれない。

本日の防災訓練講習の一番目的は「災害対応の基礎」を身につけることだと先生が仰った、その中で一番重要なのは災害が起きてからの72時間(災害が発生して救援ヘリや自衛隊が動き始めるまでの時間)だと言われる、なので災害発生後の72時間をどう生き延びるかは「災害対応」と呼ばれる。

ここで先生から「例えば目の前にが自分にとってすごく大事な人AとBが倒れて、誰を先に助けるべきだろう」という問題に対して考えずにすぐ答えなさいと聞かれた。ここでAを答える人もいれば、Bを答える人もいる、すると先生が「この問題についてAとBどちらを選んでも正解だ。ただ不正解は一つだある、それは聞かれた時点で迷ってしまい、何も答えなかったという選択だ」。

つまり災害対応における一番の失敗とは、判断をしないことだ。防災訓練の目的は普段からクイックワークの訓練を積み重ねて、本番になるときも素早く判断する能力を身につけることだ。多分多くの人は訓練と言ったら、先生から正解をそのまま与えられて、言われた通りにやればいいことだと思っているかもしれない、それは大間違いだ。部活の練習や受験・資格の勉強、あるいは技術・技能研修などこれらは全部「訓練」と呼んでいいのだ、なので訓練というのは失敗を何度も何度も経験して、そこから正しいやり方を体で覚えるということだ。

次に防災訓練における絶対的なルールと言えば、「自分自身の安全が最優先にする」ことだと先生が指摘した。このルールに関して、先生が三つの理由が述べた、一つ目は「自分の命を守る」、二つ目は「役割は他にもある」、三つ目は「被害を広げない」の三つだ。

私から見れば、この三つの理由はどうも内なるものが繋がっているようにも見える。例えば、まず「自分の命を第一にする」という言葉を言い換えてみると、つまり自分の命を第一にしないとどうなるか?正しい救助方法を覚えてないのに無謀に他人を助けようとするという行動を取るとどうなるか?実際災害が起きた場面においてこのような行動取ると起こりがちな結果の一つとしては、自分が負傷して動けなくなり、被害の範囲をさらに広げた。なので、自分の命を第一にしない人は、災害による被害をさらに拡散する可能性があるということだ。次に自分の命を第一にするには、意識しないといけないのは「自分はまだ他に役割がある」というところだ、親として子供を守る役割でもいいし、健全な人として他の負傷者を世話する役割でもいい、これら全ての大前提となるのは「自分の命を守れた」ということだ。正直にいうと私にとって「自分の命を第一にする」という聞き慣れた言葉がこれほど響いて聞こえてくるのは始めただ。

普段から防災訓練を重要視もしなかった人や「私は大丈夫だ」といつも思っている人、多少の知識や技術を持っているが防災の基礎をちゃんと築いていない人やいつも他人のことを優先に考えている人など、我々の社会には色々な人が存在する。ただ災害に逢う時に社会全体の被害を最小限に抑えて、一刻も早く平時を取り戻すには、佐伯先生が紹介したこのような鉄則とも言える基本中の基本を、普段から身に付けるこがキモではないだろうか。

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