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東北地方の熊野神社と熊野信仰

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名取熊野三社や名取周辺の歴史・伝説の考察。羽黒から熊野へ、旭から名取老女へ、日本海から太平洋を繋ぐ。
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2022年12月の記事一覧

【神社】閖上の観音伝説 変わる観音像の姿

【神社】閖上の観音伝説 変わる観音像の姿

閖上の観音伝説をまとめておきます。

広浦の観音伝説(現:閖上)

「広浦の漁師である治兵衛が漁に出ていたが、
この日だけは一匹の魚もとれなかった。

彼が漁をやめて帰ろうとすると、
海底で光輝く物があるので、
直ちに網をおろして引き揚げると異様な御体神を得た。

彼はそれを大切に家に持ち帰り、安置して日夜拝んでいた。

こうしているうちに、浜の人々が、毎晩、不思議な光が西の方に飛んで行って高い山

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【神社】ゆりあがった観音様のルーツは?

【神社】ゆりあがった観音様のルーツは?

名取の熊野那智神社は、高舘山の山頂に鎮座し、
祭神は羽黒飛龍神、熊野夫須美神(くまのむすびのかみ)をはじめ、
6柱をお祀りしています。

719年閖上の漁師治兵衛という人が、海中より十一面観音菩薩像を引上げ、後に高舘山に遷し祭祀します。(熊野堂郷土史略年表)

閖上の名前の由来は、仙台藩4代藩主・伊達綱村が
大年寺山門からはるか東のゆり上浜を望み、

「門の中に水が見えたので、
門の中に水という文

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