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宮城県内の新型コロナ感染者と外国籍者クラスターについて

宮城県内では、11月末現在、宮城県議会新型コロナ感染者クラスターが報道されていますが、外国籍者クラスターについて調べました。

仙台市内の留学生でクラスター発生

市内では自動車大学校の集団感染があった10月下旬以降、留学生の感染確認が急増した。11月に入り、10日までに計39人の陽性が判明し、同期間の市内感染者の32.2%を占めた。

NHKラジオを聴いているとこういう情報は耳にしませんが、地元新聞社の河北新報は報じていました。

なお、宮城県では11月27日までに「外国籍」「学生」の感染者が大量発生しています。

外国籍者の感染者数は

11月20~27日は、全体110例中、7名

11月10~19日は、全体189例中、11名

11月5~9日は、全体68例中、16名

11月1~4日は、全体78例中、40名

11月中は現時点で455例中、73名ということになります。

10月20日以降なので発端としては「入国規制緩和」は無関係

この感染者の増加は「仙台市内患者347」を起点とするクラスターが10月20日に発生して以降、急増しているわけですが、入国規制が緩和されたのは11月1日なので、この感染拡大の発端として入国規制緩和に因果関係を求めるのは無理です。

11月以降の感染者増大に関しては今後の展開を見て判断されるべきです。

7,8,9月は合計で1人

7,8,9月の外国籍感染者数は合計で1人でした。

したがって、10月下旬以降11月下旬現在までの外国籍感染者の拡大は、クラスター感染の影響がかなり強いと言えるでしょう。

その中には、日本人感染者と濃厚接触して感染した者も含まれます。

外国人クラスターの発生率:文化?行動?情報格差?

ただ、日本人でもクラスターは発生しているので、「クラスター感染の影響で多く見えているだけ」とは言えず、人口比で多いと言わざるを得ません。

いったんクラスターが起きると「目立ってしまう」のは、日本国内において感染者数が低く抑えられているため、「埋もれてしまう」ということが無いからと言えるのではないでしょうか。

4月あたりも仙台市内のパブのクラスターで外国籍患者が相当数発生しましたが、クラスターとはそういうもの、ということ以上に、やはり高リスク行動を取っているということではないかと思われます。

群馬県で9月中旬にクラスターが発生した際も、外国人特有の行動が原因である可能性が示唆されました。

押谷教授のグループでは、回避策の情報伝達が不十分である可能性が示唆されています。

どうも、外国籍者の「文化」の要素よりも、リスクに対する備えの点で行動に差異が出てる要素が強い可能性はあります。

外国籍者か否かという情報を集計すべき理由

このように、外国籍か否かという点を無視すると、分析ができなくなるのが分かります。だから外国籍か否かという事すら「集計」していない自治体(そんなところがあるとすれば)は、知見を蓄積させる気があるのかと怒りを覚えます。

ただ、「公表」するかは別。「集計していない」と「公表していない」は雲泥の差がある。

ネット上で公表すると、たとえば9月中旬の1週間の群馬県の事例を11月末になって、1週間という時間軸を省いた情報として拡散する、というような事が行われているように、ノイズにすらなっていますから、公表に慎重になる姿勢は理解できます。

外国籍か否か、より踏み込んで、国籍を把握していれば、どの言語での情報提供が不足していたか、といった観点からの分析も可能であり、その後の政策決定に生かせると思うのですよね。

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