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中国のECセールイベント「618」とは?ダブルイレブンと何が違う?

「618」の由来と現状

中国の大手EC会社である京東の設立日は6月18日です。そのため、京東は2009年からその日を記念日として大幅のセールイベント行い始めました。

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2013年以降、京東は「618」を全国的に広げることに力を入れました。他のECサイトや、スーパー·EC·商社なども「618イベント」に参加し始めました。その理由は京東に対する競争対策だからです。特に同じEC業界としてTmall·タオバオ·苏宁(スウニン)などは自社の618イベントを全力で取り組み始めました。

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現在では、「618」はダブルイレブンと共に中国EC業界の特大イベントとして、一年に2回の大きな「セールイベント」になってます。実際、6月中旬と11月中旬は販売業の閑散期だと言われています。この2つのECセールイベントは、完全にこの局面を逆転させました。

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2019年の取引高 & 今年の現状

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Tmall
取引高が1億元(約16億円)を超えたブランドは100以上で、更に2018年のダブルイレブンより高く、達成までのスピードは40倍を超えました。Tmallビューティーの取引高も通年より70%以上増えました。また6月16日は59秒で売り上げ1億を超え、最初の1時間でTmall メンズビューティーは通常時に比べ、爆発的に522%増加しました。

京東
2015億元(約3万億円)
電子商品に関しては京東は絶対的な優位を保っています。販売の電化機器は発売スタート25秒で1万台以上が売れました。ゲーム機器も普段と比較して300%増えました。618イベント期間、AI(カスタマーサポート)は24時間サービスを続いて、90%の問題を解決できました。

拼多多(PDD)
6月19日0時前にオーダー量は11億回を超え、GMVは300%増加しました。地域的に見ると7割のオーダーは郊外地域からであり、8割の消費者は20代から40代までです。
また一つの特徴として、大都市圏の人はPDDで果物、食べ物などの農業産品を購入しています。618におけるPDDでの農業産品のオーダーの7割は大都市圏からです。

今年の「618」の現状

6月1日
取引高:14:00までに京東は74%増加、発売開始10時間でTmallは50%増加

注目するポイント:

❶ iPhoneはまだスマホ市場で注目される存在である
京東:Appleの引き取り高は去年同期比で3倍増加
Tmall:6月1日0時からの5時間、iPhone取引高は5億元(約80億円)を超え、中国市場での1日の販売量と同じ規模です。

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❷ コスメ商品が5割以上割引
Tmall 618イベント開始の最初の1時間で490,000個の口紅が販売されました。売上は通常より32倍も増加し、それはトップブランド一週間の売り上げに相当します。

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「618」とダブルイレブンの違いは?

❶ 開催者:618は京東 ダブルイレブンはTmall
❷ イベント期間
ダブルイレブンのイベント期間は618より長くて、「ウォームアップ期」「リザーブオーダー期」「優待券獲得期」「正式開催期」などがあります。
ダブルイレブンは10月から、618は6月初から始まる。
❸ 定価規則
共通点
→「価格保護」規則があります。
違い
ダブルイレブン:定価はイベント前の9月15日から11月10日まで1割引き以上安くなります。11月12日から12月11日までの販売価格は、ダブルイレブン開催期の販売価格より安いすることはできません。
618:イベント開始前の30日と終了後の15日にセール期間より安い価格では販売してはいけません。