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コンブで地球を救う!インタビュー!

 去年の暮れあたり、コンブが二酸化炭素の削減に効果的という話を聞いて、細々と発信しつつ、活動を続けてきました。この度縁あって「カーボンオフセット」の話し合いをするグループの長になりました。(パチパチ・・・自分で拍手)

 そのおかげで、生まれて初めてインタビューを受けました!これをTwitterで呟いたところ、英語わかんないから日本語訳して、という要望があったのでインタビューの要約をしました。興味がある方は英語でも聞いてみて下さい:)

 インタビューアーはAumlinkという産業の効率化を図るプラットフォームの制作者、Elviraさん。このプラットフォームでは企業がどのように産業プロセスを効率化することができるかという意図を念頭に、たとえば太陽光発電、産業ゴミの廃棄、エアーコンプレッサー(圧縮した空気を動力とするので効率的に機械を動かせる)など、様々なカテゴリーの最先端技術を無料で習うことができて、その研究をしている企業や、必要としている顧客の出会いの場になります。その中のグループの一つ、「カーボンオフセット」を指揮することになりました。
(難しそうな話ですが、私のインタビューは昆布の話をしているだけなので軽い気持ちで読んでみて下さい)

 前置きが長くなりましたが、こちらがインタビューの本編です。日本語訳は下記に続きます。

1)Natashaさんの自己紹介をお願いします。

 新卒からずっと海運業界で働いています。元々は東京で働いていましたが、転職して今はイタリアのヴェネチアに住み、商業船の給油をする仲介をしています。海運業界では2030年までに二酸化炭素(CO2)の40%削減を目標に掲げています。

2)どうしてカーボンオフセットに興味を持ち始めたんですか?

 船のエンジンに使う油は化石燃料で、世界の30%の二酸化炭素を排出しています。部屋の中を見渡しても9割以上の物や食料は輸入されていて、貿易はなくてはならないものですが、ここの業界で排出量が抑えられれば効率的に世界の排出量が抑えられると考えました。
 過去100年で地球の平均温度が1度上昇しています。このままの生活を続ければ次の100年で温度が更に3ー4度の上昇することが予想されています。そうすると地球が危ない、の前に私たち人類が滅亡する危機です。自分の子供や孫世代が深刻な水不足、天災、温度の上昇による食糧不足などの危機に面している姿を想像したら、何かしなきゃと強く思いました。

 海運、貿易業界が変わろうとしている中、まだバイオ燃料などは値段が高く開発が遅れています。そんな中、どんなカーボンオフセットの方法があるか調べ始めました。排出を抑える技術も大切ですが、今空中にあるものを吸収する、それがカーボンオフセットです。
 コンブの養殖がCO2の削減に効果的と聞いたのはFrekonomicsのポッドキャストでBren Birdさんという元漁師の方がコンブ(ジャイアントケルプ)について話していたのがきっかけです。
 コンブが木の5−50倍の速さでCO2を吸収する、数値にすると1エーカ(4000㎡−63mx63m幅)のコンブ畑で1日に2.7トンのCO2を吸収することができます。
 コンブはCo2を吸収するだけではなく、海も綺麗にしてくれます。コンブの周りに小魚や貝が集まり、それだけで海の活性化に繋がります。

(補足)日本人の1人あたりの平均CO2排出量は8.5トンと言われていて、気候変動を抑えるためには1人3トン以下にする必要があると言われています。全世界の排出量の約3%が日本から排出されています。

3)コンブ畑を作るのは難しいですか?

 海岸沿いでも、沖に行ったところでもできますが、ある程度コンブが縦に成長するための深さが必要です。大体10メートルくらいの深さがあればコンブ畑は世界中のどこにでも栽培することができます。コンブは成長するのが早く(毎日1センチ伸びる)4ヶ月で収穫できる大きさになります。ニューヨークのロングアイランドや横浜で育てている実例があるので、大都市の近くでも大丈夫です。

4)収穫したコンブの使い道は?

 収穫したコンブは食用にすることもできますが、発酵させて薬を使わない自然な肥料にもできますし、家畜の餌に1−2%混ぜるだけで牛のゲップから排出されるメタンガスが8割以上削減されるという研究結果も出ています。
メタンガスは温室効果ガスの一つで、同じ重量で比較すると二酸化炭素より強い温室効果があります。

メタンガスのほとんどが化石燃料(生産と消費)、農業活動や廃棄物部門から排出。農業の7割は家畜業でその中でも牛のゲップは大きな割合を占めています。

5) コンブは万能ですね! でもこんなに素晴しいのに、なぜ各地でこぞってコンブを養殖する取り組みがないんですか?

 考えられる理由としてはまず知られていないのが一点、そして養殖したからといってCO2の削減量や、どれだけ海が豊かになったかが数値化されていないから企業さんたちがスポンサーしずらいのが問題だと思います。
 日本でも横浜の養殖所と福岡では計算方法が違って、日本の基準値がありませんし、世界の基準値もありません。1エーカーで1日に2.7トンの削減、というのは中国の研究グループが発表した数値ですが、これ以外の研究論文などもまだ見つけられていません。

 今はこうして発信していくことで、認知度が上がり、いろいろな人がコンブの事を知ってもらえたらブルーカーボン認定ができるか、逆に何かしらの認定が出来てからそれを企業さんに紹介する、どちらにしても少しずつでもこうして知っていただく機会を設けるのが一番の近道かなと思います。

最後までお読みいただきありがとうございます!
なぜこんな経緯になったかなども過去記事で書いてあります ↓↓

過去の記事

 
Aumlink : First industrial efficiency platform 





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