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茶番(仮) #1

竜太「おい、末吉!みんなもうわかってんだろ?おれもう言っちゃうぞ!!」
末吉「先輩、そういうのはやめといたほうがいいっすよ~」
この世界はここ数年で様変わりしてしまった。
テレビから聞こえてくるアナウンスはどこもチンケでうさんくさい。
いや、もともと嘘と建前でできていたのが、たまたまこの❝ウイルス❞であからさまになっただけなのかもしれない。

この数日後、竜太の《自殺》が報じられたのはこの件と無関係ではないように思えた。

この騒動のきっかけになったのが、忘れもしない2年前
自分はとある事業に失敗してクビを告げられたタイミングと重なる。
そのあとすぐ寮を追い出され行き場を失った。
テレビはなかったからすぐにその騒動を知ることはなくて、知るきっかけになったのは騒ぎが始まってから1か月くらい後のネットカフェが閉鎖になったタイミングだ。

そもそも始まりからしてアカラサマであった。
仰々しい船に感染者?がいるということでマスコミ総出で演出にあたった。
ウイルスが充満しているかもしれない客船で防護服を着ていた人間が果たしてどれだけいたのだろうか?
そこからはPCRだの濃厚接触だのマスクだの自粛だの正直よくわからなかった。
自分は3か月を過ぎたところでオカシイと気づき情報を集め始める。
カンセンのルールや予防策?はどんどん許容されていくなかで、いままでの常識やモラルがちょっとずつ変化していくのはどうも耐えられなかった。

「こんなバカバカしい対策はやめるべきだ!!」
そこに世間からはちょっと外れた発言をする政治家がいた。

~つづく

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