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茶番(仮) #2

とある専門家「接触機会を8割削減しないと40万人が死亡する」
とある議員「いますぐにでもロックダウンすべきだ」
とある知事「20時以降の外食は自粛させるべきだ」

政治にかかわる人種は噓つきばっかりだ。
彼らはすぐわれわれ市民の味方を演じるが、よくよく聞いているとバックの存在を感じずにはいられない。所詮他人事なのだ。

「ウイルスとの共存を目指すべきだ」
「マスクでウイルスは防げない!!」
彼の発言はなにかと注目を浴びた。

しかし、世間は冷たかった。
というよりも電波によって根拠もなく誇大評価された❝この病❞のイメージを打開できなかったというほうが正しいかもしれない。

「政治家なら命を軽視するな」
こんな論調で彼はどの委員会からも排除されるようになった。
事実上の戦力外通告である。

「これはウイルスそのものでなくそのリスクとどう向き合うか、人間の生き方の問題であり、死生観の問題だ」
彼はスタンスを最後まで変えなかった。
議会最後の日、彼はすがすがしい表情をしていた。
むしろ彼を排除しようとするサラリーマン政治家やメディアの必死さ見ているとモニター越しでもオカシサを感じずにはいられなかった。

その頃の自分といえばバイトでなんとか食いつないでいたもののネットカフェを追い出され、住居を転々とほぼホームレスのような生活になっていた。

「お金というものは虚構です」
なにか聞き覚えのある声だ。

「何のために生きるのか?生きることの本質はウイルスに罹らないことでしょうか?それともお金を稼ぐことでしょうか?」
やっぱりだ。そこには街頭演説をしている政治家がいた。
そんな彼のことを❝本質おじさん❞と呼ぶことにした。

自分はなぜか急に話をしてみたくなった。

~つづく

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