求む! 〈那須まちづくり広場〉を担う次世代を!!
自然災害と高齢者への備え
年始のご挨拶もままならぬまま節分も過ぎてしまいました。
そして、元日に大きな地震と津波が能登半島を中心に襲いました。
自然災害とともにある国土。その度に大きな犠牲を見ることになります。とくに高齢者は自然災害から身を守れても、避難所で命を落とすということがくり返されています。これは、人為的な備えの問題。個人の備えではなく、社会で備えるものと、ニュース報道で避難所を観る度に思います。
今日は全国的に雪模様のようで、避難所での日々はいかばかりかと心よりお見舞い申し上げます。
〈那須まちづくり広場〉では、行政による防災の備えを確認するとともに、「ひろばの家」に暮らす方たちとともに、自主防災についても日頃から考え実践をしています。〈那須まちづくり広場〉は旧小学校をリユースしており、体育館は地域の防災拠点に指定されています。
そこで、避難所を適切に運営するための学習会なども実施しています。
次世代に〈那須まちづくり広場〉を!
さて、かくいう私も今年75歳、「後期高齢者」の仲間入りです。非常時には即弱者となる存在です。日常も心身の変化と折りあいを付けながら生きています。
〈那須まちづくり広場〉創生のために、「那須まちづくり株式会社」を立ち上げ代表に就任したのは、約5年程前のこと。当時も一般的には、引退を宣言してもおかしくない年齢と自覚していました。
それで、早めにこの事業を次世代の方にお譲りしなければならい、というのが一つの大きな課題でした。ハード面が整った昨年より、少しずつ人員募集をかけ、絶賛スタッフ募集中! をスタートしています。実際に複数名の方達が応募くださり、すでに数名に入社いただきました。
みなさん私たちが創生してきた〈那須まちづくり広場〉の理念や実践に、ご興味を持ってくださったり、共感いただいた方たちばかり。
「那須まちづくり株式会社」の面接は、少々趣が変わっています。「ひろばの家」を入居希望される方たちと同じく、求職をされる方にも「生活設計」をします。住まいも就労も人生にとっては大きな選択。第三者のアドバイスで気づきも多いもの。
単に表面的な条件だけで判断しては、人生には計り知れないことがあります。どんなに思いがあっても、現実を冷静に見極めないと長い時間うまくはいきません。さらに、住まいも就労も多くの方にとっては、家族のことが関わってきます。ご本人の願いや希望と、それらが折りあいがつくかどうかも大きなポイントです。
労使という関係にはなりますが、お互いの事情や背景を理解することがやがて、事業全体に影響するといった協働関係がベースになります。年齢やましてや学歴といったことは関係はないのですが、「採用」のポイントについては次回お話しします。
この5年間で現実として受けとめたこと
こうした面談で出会った方たちや、この5年間の会社運営の中で感じたことがあります。
それは、私たち70代はかろうじて、不便とか貧しさとかを身に染みて感じて育ってきた人がまだ多い。引き換え、暮らしがどんどん便利になり、経済的に豊かになった時代しか知らない人たちの所作が、かなり違うなあと思うのです。
(動画は〈那須まちづくり広場〉役員の一人。Pちゃんこと佐々木敏子。長い間、高齢者住宅の営業を経験。近山と同世代で同志。一見、若い世代に通じるところがあるが、似て非なる者🌀)
それはなんでだろうなあとずっと考えてきました。
私たちの事業の仕組みを継承しようとしても、次世代には通じないのだと思うことしばしば。言葉は同じでも、それを放つ側と受けとめる側で感じ方、意味合いが異なれば通じあうことはありません。言葉で「はい」「そうですね」と通じ合ったようでも、その内実は異なっています。
そうしたことは、古今東西歴史はくり返してきました。「いまどきの若い者は」と年長者はいい、「アタマのかたい老人は」と若い者は言ってきました。ですから、それはそう不自然なことではないといえます。
ただ、以前はその違和感は還暦過ぎた人間と、20代30代の孫ほども年齢差のある関係で起こる齟齬であったように思うのです。
私も、それくらい年齢が離れている若者達に「通じない」ということであれば、そんなものだろうと思ったでしょう。たとえば、20年くらいでも歳の差があれば、それもまた親子ほど離れていると理解できました。
しかし、〈那須まちづくり広場〉で出会う方たちのお話を伺い、日々の活動を通しても、10年年齢差があるともうかなり異なるのだということが、どんどん具体的にわかってきました。75歳の私からして10歳下となれば、世間の括りとしては高齢者です。高齢者間でも意識や価値観にかなりの開きがある現実。
現実は受け入れるしかありません。もちろん、試行錯誤、紆余曲折、回り道などなど、手探りしつつ考えて考えて、私は「通じない」というところに立脚することにしました。
いま〈那須まちづくり広場〉を創生し、運営している仕組みをどなたにでもお伝えしていますが、その上で次世代が、自分たちがやりやすい仕組みを再構築していくほうがよいだろうと思っています。
事業の骨格、基本理念を共有しつつ、具体的な仕組みを次世代が創生していくことを願っています。
次回は、〈那須まちづくり広場〉の運営、創生した私たち世代と働こうと思われる人の向き不向きについて。
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(2024-0207-33)
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