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「那須まちづくり広場」のお金事情。

現実問題としての資金集め。


気になりますよね、お金の話。
私たちはプロジェクトの資金をどう考え、実際どうしてきたのか。
73歳の近山が大金持ちか!? といえば小金持ちでもありません。溜め込んでいるのは、脂肪! そして、多少の埃も溜めても平気! という話でなく……

ここに、49戸のサ高住が立ち並びます

まずは、近山たちが「よし! やってみるか」と思ったのは、那須町で廃校になった小学校をお借りして、少子高齢社会の新しい交流拠点を作ろうというもの。
終の棲家は自らが手がけ現在暮らしている那須のサ高住。そこから、車で7分先にあった朝日小学校が廃校になり、利用希望者のコンペがありました。そこで企画を受け入れていただき、地域の交流拠点として使用できるように一部校舎のリニューアルを考えました。

このときに、現「那須まちづくり株式会社」の役員である3人で4,000万円を出資しています。皆さんに利用していただけるように、校舎にカフェやマルシェをオープンして、お皿洗いからごはん作り、自然食品の仕入れ・販売まで、にわか店主になり年中無休、いつも役員無給の始まりです。屋上の太陽光エネルギーも設置しました。

那須まちづくり株式会社役員の鏑木孝昭、佐々木敏子、近山恵子 

暮らしは年金などで賄い、事業はボランティアで運営開始しました。毎月、高齢者問題や暮らし方、環境共生などをテーマにした講座を実践したり、趣味や習い事もできる那須町の文化交流拠点を目指しスタートしたのです。

事業計画を練りに練り……

私たちのような新参者はまずその土地を知らねばなりません。町のことはもちろん、お借りしている小学校の歴史、人々の思いを伺い、町の方たちも含めて那須町の暮らしでこんなことがあったらいい!といった希望や困り事を教えていただきました。

同時に、「那須まちづくり広場」の事業計画を練っていきました。私たちの強みは、経験と多少の知恵と人脈。それを元に事業計画は作られました。そして、オープンした初年度に「地域再生大賞」の関東ブロック賞を受賞。2019年度には、地元ニーズ調査後に練りに練った事業計画が国土交通省「人生100年時代を支える住まい環境整備モデル」に採択されました。

那須町での表彰式。満面の笑みなのだ。

なんと、「那須まちづくり広場」プロジェクトに校舎の改修総予算の三分の二に約2億7千万円の補助金を充てられることにあいなりました。やった〜! ようやく校舎内とプールの改修に、必要な資金の目処が立ったのです。

2021年10月には校舎半分がリニューアルし、那須町の町長をはじめ沢山の関係者に集っていただきました。そして2022年5月、校舎とプールのリニューアルが終了しました。リニューアル後の「那須まちづくり広場」についてはHPをご覧下さいね。

いよいよ6月からは来年1月にオープン予定の校庭に建つ「サ高住」49戸「ひろばの家・那須1」の建築が始まり、10月には棟上げ式です。

平山幸宏町長からもエールをいただいた

新築するサ高住の資金をどうする!


さて、校舎やプールの改修費用は、三分の二の補助金が出るということで一息ついたのですが、この「ひろばの家・那須1」の費用をどうするか?
やはり、銀行の融資が必要です。
なにしろ試算したら6億円ほどの融資が必要。
しかしあるのは「事業計画」のみ。何度でもいいますが、新設したこの高齢者たちの会社に億単位の融資って、フツウ実現しそうもないですよね。

でも、もう私たちに怖いものはないですから。これだけ明日の命もわからない年齢になると、なにもかもがワクワクで生きるエネルギーに変わるんですね。
それに、私たちの「事業計画、失敗しませんから!(キリっ!)」。
見通しも、筋も通っていて、失敗はありえない……と思う。
だって、入居したら、暮らしたら、こうありたいというみんなの願いがぎっしりつまっているプロジェクトですからね。

BOOKギャラリーの書棚はボランティアで作りました。


私たちは「ひろばの家・那須1」で暮らしたい方に、受け身やお任せを望みません。住み心地のよい住宅ができました、購入しませんか? といった一方的な営業では成立しません。なぜなら、どのような暮らし方をしたいからどんな仕組みと住宅が必要か、というニーズがないと住宅建築は進まないからです。

お仕着せの住宅とは違います。住人になろうとする人たちが自ら理想を追求していきます。建設まで30数回、希望者や興味を持った方たちが集い、あれこれ思うことをすべて話し合っています。
そこがスタート。もちろん、石や藁の家に暮らしたいといった極端なことは今は無理。ミストサウナや暖炉などできることは、別途費用負担いただき可能。いずれにしても、予算や施工も限度がありますけれど。

しかし、はじめから「できない」を前提にしなければ、知恵や工夫でなんとかできることがたくさんあります。また、話し合いを重ねていくと、将来の隣人たちの姿や志向も見えてきて、「これは自分に合うぞ、いや合わないかも」といった判断も分かれます。それがいい。

融資成立! GO!GO!GO!

それに、こうした集まりで言葉にしていくと、現実的だけどわかりにくい問題を整理できるという利点もあります。
私たちは、参加の皆さんの希望を整理して実現の可能性を探ればいいので、見込み違いはとても少ない。
でも、「失敗しない事業計画!」、と胸をはっても、そう易々と融資してくださる銀行はありません。当然です。

融資が無理なら無借金で実行案があるではないか……とさらに大胆なことを考えていた矢先、今回もちゃんと融資くださる銀行がありました。
ありがと〜ございます。栃木銀行さま!
なぜ、融資が可能になったかは、また別の機会にお話ししますね。

ただいま、絶賛営業中! 宣伝拡散してください!!

かくして、いま、校庭にはサ高住「ひろばの家・那須1」が次々と建ち並びはじめています。すでに、30戸ほど入居希望の方がいます。
今年12月に完成、来年2023年1月に入居が始まります。10月には完成状態のお部屋を見ていただくこともできそうです。

入居開始までに、すべての家が申し込みで埋まっているように、目下営業全開! 随時見学も受け付け中。
お知り合いやお友だちにもぜひご紹介ください。

肝心なことをお伝えし忘れていました。プロジェクトの拠点、元朝日小学校は、那須町から月3万円で借り受けています。安いと思いますか? じつは安くないのです。膨大な敷地の草刈りや浄化槽などの設備のメンテナンス費用などがかかっているのです。

営業・Pちゃんこと佐々木は、携帯が鳴りっぱなしです。

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(20221009−6)


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