デジタルマーケティング概要/未経験の方でも理解できるよう解説
「デジタルマーケティング」。デジタル版のマーケティングと言われれば簡単ですが、本質を理解するのは難しいですよね。検索すればたくさん情報は載っていますが、逆に多すぎてわからなくなることもありますよね。私もWEB業界へ転職する前に調べましたが、難しくて全く理解できませんでした。そんな私がWEB業界に転職してデジタルマーケティングを学んで、未経験の方にもわかりやすいようにまとめてみたので参考にしてみてください。
そのためこのnoteは
・未経験からWEB業界へ転職する方
・企業のマーケティング部に配属予定の方
・デジタルマーケティングに興味がある方
に向けて書いたものです。これを読めばデジタルマーケティングの概要や企業での活用のされ方をざっくりと学ぶことができると思います。
1.市場動向
近年スマホの普及により情報に触れる時間や量が増えました。情報を取得する際に用いるデバイスの中でスマホの割合が年々増加しています。
またスマホの普及により実店舗のみでなくEC,SNS,アプリなど、顧客と企業との接点が多くなり複雑化してきました。
IT化が進んだことで「情報を知りたい時、商品を購入したい時」にすぐ行動に移せるようになり我々の生活は便利になりました。
ただ、チャネル(接点)が複雑化したことにより企業は従来のマーケティングでは通用しなくなっていきました。
このような時代背景もありデジタルマーケティングの考え方が必要となりました。
2.デジタルマーケティングとは
デジタルマーケティングの前にまずマーケティングとは何か考えていきましょう。マーケティングとは一言で言うと
「ビジネスモデル確立✖︎顧客関係構築」
要するにマーケティングとは利益の出し方の戦略を立てて、顧客数を維持・増やすこと。
その中でデジタルマーケティングとはチャネルが複雑化したWEB上のデータもうまく活用し企業の利益を生み出していくものである。企業で用いている手順としては「事業理解⇨課題分析⇨施策⇨実装」の流れとなります。順番に説明していきます。
3.デジタルマーケティング実践
1.事業理解
まずはビジネスモデルの理解から始めます。ビジネスモデルとは事業の儲け方になります。どのような企業、人に対して貢献し利益を出しているのかの確認をします。
次にKGI、KPIの確認をします。KGI、KPIとは
KGI:重要目標達成指標。売上目標。売上利益の最大化となることが多い
🔽 さらにブレイクダウンしたもの
KPI:重要業績評価指標。売上を構成する数字(顧客数、客単価、ブランド認知など)
となります。
ビジネスモデル、KGI、KPIの確認をして事業を理解しましょう。
2.課題分析
事業を理解して次は問題点を出していきます。課題分析のフレームワークはいくつかありますが今回は7Cについて紹介します。7Cを大きく分けると企業外のC、企業内のCに分けることができます。
〜企業外〜
①Customer
顧客を理解します。顧客理解はとても大切です。顧客理解をすることで顧客視点からの課題分析につながります。また顧客理解は2〜4のチャネル、コンテンツ、コミュニケーションにもつながります。
顧客を理解する際の手段としてはアンケートやDMPのデータを用いてペルソナを設定します。ペルソナとは具体的な顧客像のことで、年齢・性別のみではなく学歴、仕事、家族構成、年収、趣味、平日、休日の過ごし方までを設定したものとなります。
②Chanel 企業と顧客との接点を考えます。顧客がどこで商品を知りどこで購入したかを書き出します。これを考える時に使われるのが「カスタマージャーニー」です。
カスタマージャーニーとは顧客と商品との接点を時系列にして並べたものです。
なぜカスタマージャーニーを設定するのかというと、理由は2つあります。それは
・顧客視点でマーケティング戦略を考えるため
・施策をブレないようにするため(主観が入らないように)
デジタルマーケティングを推進する時はカスタマージャーニーを全体設計図として上手く活用していきます。
③Creative/Contents
クリエイティブ・コンテンツは企業のサイト、SNS、広告などのことですが、主にクリエイティブは広告、コンテンツはオウンドメディアなどで使用されます。
クリエイティブやコンテンツの問題点を把握するためには効果検証が必須です。効果はサイトの表示回数やクリック数、ユーザー数などを見て検証します。結果はデバイスや配信先によって違ってきます。配信後の効果を確認して原因を分析し改善していくことが求められます。
④Communication
企業と顧客との関係作りの課題分析をします。コミュニケーションの手段としては主に広告、メール配信、Twitter、FacebookのDM返信、LINEビジネスコネクトなどがあります。そのコミュニケーションが目標に適切か、結果は出ているのかを確認します。
次は企業内のCを見ていきましょう。
〜企業内〜
⑤Cost
施策を実行するのにいくら費用がかかったのか、どれくらい予算が必要かを考えます。
指標としてはCPA(Cost Per Action)が重要視されます。CPAとは1件の成果(購入、契約)を得るためにかかった費用のことです。CPAが低いほど効率が良いと言うことです。
※LTV(Life Time Value)と言う顧客が生涯に渡りいくらの収益をもたらすかという長期的な視点から見るとCPAが安いから良いとは言い切れないこともあります。
またROI(投資収益率)も重要です。ROIとはどれだけの費用をかけてどれだけ効果があったかを表す指標です。
費用から見た効果の分析方法にはいくつかあり、有名なものを取り上げます。
●効果測定方法
・MMM(マーケティング ミックス モデル)
売上ーマーケティング施策の関係性を表す手法です。どの施策が売上に貢献したかを導き出します。
目標:売上、顧客数、契約数、リード数
施策:広告出稿量、店頭プロモーション実施量
・アトリビュージョン分析
チャネルでも説明しましたが顧客が商品を購入するまでには多くの経路があります。アトリビュージョン分析とはどのメディアが売上にどのくらい貢献したかを表す分析手法になります。
表示方法にはいくつかあります。
①接点の最初を計算する、②接点最後を計算する、
③接点の最初をより高く計算する④接点の最後をより高く計算する⑤全ての接点が均等
・回帰分析
結果の要因を分析する手法です。回帰分析には単回帰分析と重回帰分析の2種類あります。
単回帰分析:要因が一つのもの
例)気温ーアイスの売上
重回帰分析:要因が複数なもの
例)物件価格ー築年数、広さ、駅からの近さ
・RFM分析
RFMとはRecency Frequency Monetaryの頭文字をとったもので最新購買日、購買頻度、購買金額の3つの観点から分析する手法となります。
⑥Cloud
テクノロジーの導入についての課題を分析します。KPI、マーケティング施策(アクイジションなど)を立案し、その目標を達成するためのツールを選択することになりますが、それが適切であるかを判断します。※予算、社内体制の制約を考えて
使用するツールとしては施策ごとに以下のものが挙げられます。
アクイジション施策:広告配信プランニングツール、DSP、トラッキングツール
カスタマーエンゲージメント施策:MA、メッセージ配信ツール
両方:DMP、BIツール/ダッシュボード
これらのツールは後半説明します。
⑦Collaboration
社内体制の課題について検証します。いくら予算やツールの整備が良くても、使えこなせる人材やチームがなければ意味がありません。そのため各部署の人数、能力を把握し、自社内で運用することが難しければ外注することもあります。
また社内にはマーケティング部、広報部。IT部など様々な部門がありますが、各部署が協力し合い情報を共有していくことが求められます。
3.施策
課題を把握できたところで、改善するための施策を立てます。施策は4大きく分けて4つになります。
・アクイジション施策
新規顧客を獲得を目指すための施策です。主にテレビ、WEBなどの広告配信がメインとなります。
・エンゲージメント施策
既存顧客を育てるための施策です。CRM(Customer Relationship Management)と言われる顧客関係管理に対しての施策になります。主に行うのは会員へのメール配信、Twitter、FacebookのDMやLINEビジネスコネクトの自動配信です。
・フルファネル施策
LTV視点での施策です。アクイジション施策〜エンゲージメント施策を通関した施策となります。
・コンテンツマーケティング施策
自社サイト、SNSなど自社が保有するメディア施策
例)インスタ映えするような商品を開発し掲載
4.実装
施策を立案したら、施策を実行するために必要なツールを取り入れます。
使用するツールは大きく分けて計測・統合・配信管理・配信の4つになります。
①計測ツール
サイト内を分析するためのツールになります。PV数、ユーザー数、直帰率、離脱率などのデータを確認することができます。有名なツールとしてはGoogle AnalyticsやAdobe Analyticsがあります。
②統合ツール
各種データをまとめて管理するためのツールになります。
・DMP(Date Manegement Plattform)
散財する様々なデータを統合するツールです。プライベートDMPとオープンDMPがあります。
☆プライベートDMP:自社が保有するデータ(顧客情報、自社サイトの訪問者データ、広告配信データ)
☆オープンDMP:外部が保有するデータ。(他サイトでのオーディエンスデータ、SNSなどの外部メディアでのユーザーの行動履歴)
・BI(Business Intelligence)ツール
BIツールはデータを分析することができます。
量的変化(売上、販売個数)✖️ 質的変化(カテゴリ、商品名、地域)
をクロス集計し様々なグラフとして表示することが可能
・ダッシュボード
データを可視化するできるツールです。
例えばデータを時系列グラフ、散布図、塗り分け地図として表示させることができます。
③配信ツール
・MA(Marketing Automation)ツール
既存会員向けのカスタマーエンゲージメントを実施する際に配信管理ツールとして使用されます。既存会員へのメール配信などがMAにあたります。
膨大な顧客データから一人一人に合った内容のメールを自動的に配信できるようにしています。
・Facebook/TwitterのDM、LINEビジネスコネクトの自動配信ツール
・広告配信ツール
プランニング〜進行管理〜ダッシュボードの一連の業務を包括的にサポートします。
④配信
DSP(Demand Side Platform)
広告主の利益を最大化させるツール。多くのデータからターゲティングを行いより広告の内容にあったユーザーに広告を表示させることができます。そのため広告を出す企業からすれば効率良く広告を出稿できるというわけです。
4.最後に
デジタルマーケティングの実践方法の概要について解説していきましたがいかがでしたか?
事業理解⇨課題分析⇨施策立案⇨実装という大まかな流れを理解できていれば、とりあえず未経験なら大丈夫だと思います。あとは実際に現場で働いていくことでより深く学んでいくことになると思います。また今回は大まかな概要を説明していったので、より詳しく知りたい方は検索するとたくさん記事が出てくると思いますので是非調べてみてください。最後まで読んでいただきありがとうございました!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?