見出し画像

FIREを超えて、未来へ:夢を追い求めるための新たなステップ

FIREの導入と日本での受容

FIRE(Financial Independence, Retire Early)というコンセプトは、海外から輸入され日本で特に若者間で広まりました。海外では、FIREは自由なライフスタイルを追求するためのポジティブな動きとして捉えられることが一般的ですが、日本の若者の間では、節約と投資を通じて早期に財政的自立を達成し、安定した生活を送ることを目指す傾向が強いようです。

つまり、切り詰めた節約生活が仮に200万円でできるとすると、株の投資リターンが大体7%だとすると、その中の4%を生活費に回し、残りの3%は物価上昇のためにキープしておくと試算の目減りがしないということです(4%ルール)。よって、計算上は、5000万円を貯めたところで、FIREできるということです。

日本の若者のFIREにおける消極的な傾向

日本の特に若者の間で話されているFIREは、この方法論がすごく議論されていて、「FIRE後はどうするの?」という話はあまりききません。聞くとすれば、「ストレスなくのんびり暮らす」というかなり消極的なコメントです。

これは、『マズローの欲求5段階説』でいう、第一段階の欲求の生理的欲求と第二段階の安全の欲求を満たすにすぎないと思います。第三段階の他者との関係性や所属感を求める社会的欲求や第四段階の承認欲求、第五段階の自己実現の欲求は、達成されないので、FIREしてすぐはいいかもしれませんが、長期的には不満感がつのり、サステナブルな状況にはならないと思います。

普通の企業に勤めていると、少なくとも第四番目の承認欲求までは達成できると思います。

低賃金のブラック企業に勤めている人は、第一も第二も脅かされるので、FIREという言葉が眩しくみえるのかもしれません。もしそうであるならば、FIREを目指すというより、普通の企業に転職するほうがいいのではと思います。能力的にそれが難しいのであれば、節約して株などに投資するより、自分に投資してスキルを身に付け、転職をするといいのではないかと思いますね。

FIREにおける積極的なアプローチの提案

しかし、この消極的な理由からのFIREではまく、海外のように積極的な理由からのFIREは、検討する価値が大いにあると思います。

それは、先ほどの『マズローの欲求5段階説』の第五番目の「自己実現の欲求」のためのFIREです。

才能や情熱を持ちながらも経済的な制約から本当の夢に向かって挑戦できない人々がいます。彼らがFIREを達成することで、企業での仕事に縛られず、本当にやりたいことに全力を注ぐことができるでしょう。財政的なストレスがなくなれば、やりたい活動に専念する時間とエネルギーをより多く注ぐことができ、成功する可能性が高まります。

たとえば、本当は小説家になりたかった、画家になりたかったなどです。FIRE後はそれこそずっと小説書いたり、絵を描いたりできます。最近は人生が百年と言われて、成功するまでたくさんの時間があるので、実現可能だと思いますし、自己実現に向けての人生はとても充実しているのはないかと思うのです。

人には、自分が気がついていない才能が結構あるそうですから、「画家なんて無理」とか言わずに、好きであればそれを追求するのはありだと思います。アンリ・ルソーって、49歳の時に税関支をやめて年金もらい始めてから絵に専念しました。

私事ですが、長女がハリウッド女優になると15年前に渡米しました。妹が「ハリウッド女優なんか無理に決まっているに、なんでそんな夢を追うの?」と真顔で心配していますが、本人は、「働きながら、この夢を追っている過程が楽しくてしょうがない」と言っています。

第五番目の「自己実現の欲求」のためのFIREのいいところは、必ずしも何かの自己実現で大成功をおさめなくていいということです。あえて言うなら、成功しないほうがいいと言ったらいいすぎでしょうか。

つまり、自己実現の過程を楽しむという事ですね。

なので、会社での自己実現よりも魅力的な自己実現があるのであれば、積極的にFIREを検討し実践して、次のフェーズに入るのもいいと思います。

シニアにおける自己実現の重要性

さて、このFIREの話と似ているのが、「定年退職」です。定年退職は、シニアの人の話しですが、年金や蓄えがあるのでFIREのFI(Financial Independence)の部分は、担保されている人は多いです。

そして、定年退職後、何をするのということになると「ストレスなくのんびり暮らす」というFIREをしたがる日本の消極的な若者と同じコメントの人が多いと感じます。

昔は寿命が短かったため、のんびり暮らす時間もそれほど多くなかったので、そういう「余命生活」の考え方でよかったかもしれませんが、人生百年になると、その考え方はサステナブルではなくなってきていますよね。

なので、『マズローの欲求5段階説』の第三番目の社会的欲求を求めて、雇用延長で働いたりする人は多いです。しかし、第四の承認欲求や第五の自己実現欲求は満たされにくいですし、企業で働き続けられるのは今は70歳くらいでしょう。

ということで、シニアも「自己実現」を夢見た活動をするのがよいのではないかと思います。

私も今、人気YouTuber目指して頑張っているところです。

==================================
シニアの場合は50歳から準備したほうがいいという本です。30分くらいで読めるので是非ご一読ください。

================================

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?