2020.08.13

マンガの中にある「間」が好きだ。異様に気になってしまう。

あんまり詳しいわけではないけど、小さい頃からマンガが好きでよく読んでいた。その頃は自分の趣味や嗜好に気がいかないけど、大きくなった今、思い返すとあの頃から「間」が好きだったんだな、と思う。

多分、初めてマンガの「間」に触れたのが、イタガキノブオという作家さんの「ねこむし」シリーズだった記憶がある。

画像1

小学校の図書室にあった数少ないマンガの1つで、内輪の子が「おもしろいよ」と言ってきたのがきっかけで読み出した。

森にいる「ねこむし」は悪ガキ的な感じでまわりの芋虫とかを困らせながら何やかんやするみたいなめちゃくちゃ小学生向けって感じのマンガだったけど、ねこむしが旅に出るみたいなシーン(だったと思うけど定かではない)があって、セリフやフキダシがなくて風景だけのコマで感情表現もかなり抑えられて淡々とした印象のまま2ページくらい展開した部分があった。

最初は「は?」と思ったけど、気がつくといつもそのページをじっくり眺めていた気がする。

後に松本大洋とかを読むようになってマンガの「間」の概念みたいなものを知った。あれは今思うと「間」だったのか…。と思って、これ昔からなんか好きだったんだよな〜とその時懐かしくなった。

緊張感の演出で取られる「間」ではなくてなんかもうマジの「間…」

無…みたいな、ただそこにある…みたいな感じがめちゃくちゃ好きだなと今は自覚している。

今日またその事をふと思い出してそういえば「ねこむし」って昔読んだけど、どんな人が描いてたんだろうと思って調べたら上の作家さんが出てきた。

結構繊細な絵も描いててガロでも描いてたと知り、小学生向けのマンガにあの感覚があったのはそういうところからなのかな、と思ってどんどん興味が出てきた。

今はどんな活動されてるんだろう、と調べてみたら2009年頃に痴漢で捕まっていたし現在の活動は不明だった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?