作曲(DTM)を始めて1年で80曲を作った結果がこちら
ビフォーアフターを10秒でお届けします。
アフターのフルver.は🔽
1年やると、ようやくまともな楽曲が多少は作れるようになってきたなぁというのが、いまの率直な感想です(8割はツールと音源のおかげ。絵では絶対こうはいかないでしょう)。
でも、まだまだできないこと、足りないことが山ほどあり、新しく曲ができた途端に直前の曲がいまいちに感じることも少なくありません。
なので、「これからも作っていくぞ!」という気持ち。
以下では僕が作っているジャンルであるMakinaの話と、作曲活動について最近思っていることと今後のことをちらほらと書いています。
Makinaって何だ
僕が作っているジャンルはスペイン生まれのMakinaと言いまして、ハードコアと機械で作った音(電子音楽)という組み合わせから誕生し、クラブシーンを中心に発展してきたようです(スペイン語で機械を意味するmaquinaがmakinaに)。ハッピーハードコアに近いという人もいますね。
Makinaのシーンは本場のスペインのほか、イギリスのノースイースト地方で活発です(NE Makinaという派生ジャンルもあります。ただ、原義やシーン、トラックメイカーやDJについて僕は全然詳しくありません。NEのシーンについては下記の記事がよさそう)。
また、Makinaはボーカルのないインストの楽曲が多いですが、ボーカルが入っているVocal Makinaもあります。
日本ではときどきDJのマキナばばあことNanna Makinaがバズるので、それは見聞きしたことのある人もいるでしょうか(なお、今年4月に引退した模様)。
日本のシーンではMakinaがJ-COREが合体し、J-Makinaというジャンルができあがっています。ただ、日本では非常にマイナーなので、Makinaを作っている人はあまりいません。精力的に活動している人は多くて50人くらいかもしれません(数えたわけではないので正確には分かりませんし、僕が認識してる範囲だと10人~20人くらいです)。
その中でMakinaをメインにしている人はもっと少ないと思います。音ゲーに『SigSig』など数曲?が収録されているとはいえ、繰り返しますが、Makinaは日本ではとてもマイナーなジャンルです。
Makinaとの出会い
そんなMakinaに僕がどのように出会ったかというと、DJをやり始めた頃にたまたま知りました。最初がどの曲だったか忘れましたが、日本のMakina界隈でも特に有名な『Melody of Passion II』にハマってしまいました。
いまは「こういう曲を作りたい!」と思って、日々研鑽を積んでおります。作ってきた全曲がMakinaのつもりですし、いつか日本でMakinaを檜舞台に上がらせたいという野望があります。
Makinaの音楽的な特徴
さて、作曲するにあたって知っておかねばならないMakinaの音楽的な特徴について。
僕のAfter楽曲こと『Addictable Brand』や、先に紹介した『Melody of Passion II』を聴いてくれたのであればおそらく感じるかと思うんですが――「いや実は聴いてない」という人のためにもう1曲、僕の最新作を紹介しておきます。
FF3の『悠久の風』をMakina風にRemixしたやつです。ゲーム音楽アレンジですね。ちょっとは聴いてくれると嬉しいな。
Makinaはあんまりコード進行を使わず(いや使っているかもしれない? 分かりません)、そのルート音(一番低い音)をBassで奏でます。曲中(特に最も盛り上がるドロップ)で、低音+中音がずたずたずたずたと同じパターンで鳴っていると思いますが、これです。
例えば下の画像(『Addictable Brand』より)では、最初(左端)、Eの音と1オクターブ上のEの音を交互に鳴らしています。その次はC、D、G、F#ですね(各音の数は2×2だったり1×1だったり4×4だったりします)。
Bassを使うのでオクターブベース、あるいはオクターブ奏法とも言われます(ギターのオクターブ奏法とは違うらしい)。ルートを弾くのでルート弾きとも言われますが、僕としてはコード進行の代わりに使うのでルート進行と呼びたいところです。
Makinaは、これがメロディと同じくらいはっきり聴こえてくるのが大きな特徴だと思います。
あと、BPMが160~180であること、Rayada(Screech)という引っかき音が使われること、Kickが(ほぼ)4つ打ち、哀愁のあるメロディなどが特徴として挙げられますね(必ずしもこれらすべての要素が備わっているわけではありません)。
作曲の先
こういうMakinaの楽曲を1年ほど作り続けてきて、ようやくスキル的には音楽の道の入り口に立てたかなと感じています。
作曲のあれこれについてはまた別の機会に書きますが、いまはその先、いかに聴いてもらうかということと、いかにMakinaというジャンルを広めていくかということを考え始めています。
前者は僕個人の話で、後者はかなり壮大な野望なので、しっかり切り分けないといけませんね。とはいえ、僕の曲が聴かれるようになれば後者も少しずつ実現していくので、目的と目標の関係にあると言えるかもしれません。
実はメタバースプラットフォームのclusterでDJイベントを週1で半年弱、4月まで続けてきました。いまは諸事情で休止中ですが、どのような理由・要因であれ、継続についてはいったん検討しなくてはいけないなとは思っていました。
それについてはここで明言しません。でも、前述の2つの目的を設定したとき、DJイベント以外にやるべきことは必然的に見えてきます。
――と、ここで大きな問題があることに気がつきました。目的を実現するためのロールモデルがいないということです。端的に言うと、Makinaを武器に日本の音楽シーンでトップを戦っている人がいないわけですね(クラブシーンにはいますが)。楽曲はすばらしいのに。
その要因はもうはっきりしていて、それを踏まえた僕の対策としては、日本の音楽シーンで大きな勢力を有するJ-POPやボカロ曲に、自分が作る曲を合わせていかないといけません。つまり、MakinaをベースにJ-POPとかボカロ曲をやるしかない(または音ゲー楽曲で、ここはまた別の論理が働いています。インストを貫くなら音ゲーしかない)。
ということで、可不を使ったボーカル曲も作り始めました。これがまあ難しくてなかなかうまくいきませんね。
もちろん、この方法が目的のために理に適っているのかは正直よく分かっていません。メタバースでのDJイベントを大きくしていき、そちらからMakinaを広めていくことにも可能性が見え隠れしています。でも、これをやるにはいままでと同じやり方ではダメでしょうね。
試行錯誤の先
やるべきことの大枠は見えていても、それどう具体化して実行すればいいのかはまだ分かっていません。ただ、視野はいつもなるべく広く持っておきたいです。あえて言うなら、「音楽で成功したい!!!!」ってこと。
成功とはつまり「何万人にも聴かれること」であり、それに付随する諸々を享受するということです。