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佐久・望月―式部からの発信~鳴き続ける蟋蟀こおろぎでいたい

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『夢三夜』『銀河鉄道の夢』の著者である、農民作家・飯島勝彦さんのブログ記事をまとめています
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#長野県

⑥「農民文学会」70周年に思う 不思議を辿り道中の落とし物を拾う~佐久・望月―式部からの発信~鳴き続ける蟋蟀でいたい(農民作家・飯島勝彦)

 私が会員になっている「日本農民文学会」が、今年創立70周年になった。年3回発行する会誌(春・秋・冬)の秋号(9月)と冬号(1月)を記念号とし、会員の「農への思い」を特集するとあり、6月の締切日までに規定の原稿用紙5枚弱を送った。  会は昭和29年(1954年)11月の創立。翌30年4月の総会で初代会長に和田伝がなっている。同年5月に会誌「農民文学」を創刊。8月の第2号に「農民文学賞」の創設を発表。31年から現在まで毎年続いている。  私が入会したのは平成14年(2002年

能天気を恥じお詫びします

 “ロダン”とすべきところを“ゴッホ”と書いてしまった。拙著「銀河鉄道の夢」(梨の木舎刊)の「少年」中(17ページ左から7行目)である。発刊から18カ月もたってそれに気づいた。羽田ゆみ子社主に相談し、梨の木舎のホームページへ載せるエッセーに、詫び文を加えたらどうかとアドバイスをいただいた。後悔と、汗顔の思いでそれに従う。  小説は、少年が中二の時、新卒でクラス担任になった小林亘(わたる)先生にふれ、まだ詰襟の学生服で教壇に立つ(白皙の長身によく似合った)先生の初宿直を訪ね、