見出し画像

大阪人が初めて通天閣に行った話。


大阪といえばなにか?の質問に、1回は挙げられるだろう通天閣。
名前は知っているのに足を運ばなかった場所へ、人生で初めて行ってきた。

きっかけは仕事の関係で、通天閣エリアを紹介する機会をもらったこと。
一人で向かおうとしていた私を、
「あんな治安の悪いところ一人で行くものとちゃう」
と母の一言で止められ、二人で向かうことに。

なにわの顔「通天閣」

恵美須町駅に着くと、案内表示板に従って階段を上った。
すると階段を上り切る前に、通天閣の頭が顔を出した。
からっと晴れた日だったこともあり、タワーの輪郭が澄んだ青空にくっきりと映し出されていた。

商店街らしき通りを抜けると、通天閣の中心エリアに到着。
ここまで来ると、キャリーバッグを引いた旅行客や外国人などで溢れかえっており、賑やかななにわの雰囲気が濃く漂っていた。

USJ並みの大人気「タワースライダー」


最近大注目の体験型アトラクションがあると聞き、待ち時間を見ると50分の表示が。
なんでもこのタワースライダー、通天閣中間展望台がある3階からEV塔を外周し、地下1階までを約10秒で滑り降りるという体験型アトラクションだそう。

「約10秒のスリルのために50分も立ちっぱなしで待つのか…」

と、あまりの行列に母と共にギブアップし、タワー下にある「喫茶ドレミ」で休憩しようと店の前まで行くと、そこでもまた行列が。

夏の暑い日だったので、タワー下の風通しのよい場所でなら待てるか…ということで、待つこと約40分(これじゃタワースライダーとほとんど変わらないが)、後ろから40代くらいのカップルに声を掛けられた。

「これ、みんな、並んでるんですか?」

あまりに突然だったのと、見ればわかるような質問に、うろたえつつ「はい」と答えると、更にワントーン大きな声で「へぇ~~~!!」とだけ発し去って行った。
その一連の流れが妙にツボに入り、母と笑っていると気が付けば店に案内されていた。

THE昭和レトロな街


店内に入った瞬間、丸くて小さい椅子に銀の脚のついたテーブル、窓際のレースカーテンなどに目を惹かれ、内装がまるで昭和時代にタイムスリップしたかのような雰囲気だった。

長い待ち時間の間に決めていた、クラシカルプリンとメロンソーダを注文。
乾いたからだに冷たい飲み物が染みわたっていき、少し固めのプリンはさくらんぼが乗っていて、ものの数分でどちらも完食した。

最後に散歩がてら、新今宮駅方面にあるスパワールドまで歩いてみることに。
歩けば歩くほど、いたるところに串カツ屋さんがあった。

親子連れや学生も多い繁華街に、歴史ある建造物があったり、突如アダルティな広告が現れたりと目を疑う場面もあったが、大阪のディープな部分に、少しだけ触れることができた気がした1日だった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?