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上村元のひとりごと その423:ランダム

 こんにちは、上村元です。よろしくお願いします。

 このひとりごとを、編集しようかと、ずっと思ってはいるのです。

 自費出版の書籍にしたり、加筆修正して、noteの有料マガジンに収めたり。

 方法は、考えつくものの、しかし、いざ。

 …どこから、手をつけたらいいんだろう。

 何を基準に、どうまとめたらいいのか。

 冊数は? 分量は?

 元が無料のものを、いくらにすれば?

 わけがわからなくなり、結局、いつでも、やめてしまう。

 どうやら、編集能力が、極度に低いらしい。

 書くことはできても、まとめられない。

 るっふーん。

 むっふーん。

 ご機嫌で、鼻歌を歌いながら、せっせと髭剃り機とたわむれる、愛猫ミントは、ちなみに、ミュージックアルバムを聴けません。

 正確には、最初から最後まで、座っていられない。

 あんなにも熱愛しているバンドの、こんなにも珠玉のピースが詰まっているのに、なんだか、落ち着かない様子で、途中で、ぷいっ。

 どこかへ行ってしまう。

 ライブ映像は、大丈夫で、二時間近く、膝の上で丸まって、おとなしく耳を傾けているので、長さの問題ではないらしい。

 アルバムには、どうしても、つなぎの曲というものが存在し、その部分が、お気に召さないようです。

 つまりは、編集が、嫌。

 もしかしたら、ベスト盤のように、ヒット曲のみで構成されたアルバムであれば、とも思いますが、それって、いつも、iPadで聴いているラインナップ。

 予算と容量の都合上、お気に入りのものばかりを厳選して、ダウンロードした、ミント専用、ベスト盤。

 …と、いうことは。

 もし、このひとりごとを、まとめたとしても、僕のつたない編集能力では、読んでくれる方は、ほぼ皆無に近いだろう。

 アルバムを通しで聴くのと、単品で曲を聴くのとは、同じようでいて、まるで別の行為。

 記事としてのひとりごとが、磨かれていくほど、それらをいくつか集めて、選集にすることは、どんどん難しくなっていく。

 まるでばらばらの文章を、書き手が同じだからという理由で、切り取って、押し込められる器は、どこにもない。

 ぬっふーん。

 くっふーん。

 ベッドの上、すりすりと、ない髭を剃り続ける愛猫に、ため息をついて、振り向いて、炬燵の上、開いたMacBookを見つめます。

 そもそも、編集したいという気持ちは、何に由来するのか。

 お金を儲けたい、であれば、それは、やめた方がいい。

 そうなの?

 …違うとは、言えないけどね。

 本当に、お金が欲しいなら、最初から、有料にしている。

 そうではなくて、なんというか、もう少し、ランダムを。

 マガジンには、書いた記事が、時系列順に、整然と並んでいて、それはそれで、いいのだけれど。

 時系列順、それ自体が、書き手の編集の意図と取られたら、ちょっと、なんだかな、と思ってさ。

 順番に、読まなくちゃいけない決まりは、何もない。

 読む人と、取引をしているつもりもない。

 目指すゴールは、どこにもない。

 言葉が聞こえたから、書く。

 それだけ。

 その辺りを、もう少しうまく、伝えられる手段はないものかと、考えているところ。

 かと言って、数字は、外せないんだよな。

 矛盾しているようだが、真の意味で、ランダムであるためには、きっちりと、時系列を指し示さなければならない。

 その1は、あくまでも、どこまでも、その1であり、その283は、その156より、決して、先に来ることはない。

 その日、その時思ったことは、昨日思ったことや、明日思ったことと、取り替えは利かない。

 一度書いたことは、何があろうと、消去できない。

 ある意味で、音楽的と言えるほど、シビアに、戻れない時間を前進するしかない書き手の、そのつどの、思考の揺れを、しかし、読み手は、時間の経過通りに、追う必要はない。

 アルバムが、あまりにも、長大すぎるから。

 今のところ、その全貌は、僕にすら、把握できていないから。

 ぶっふーん。

 ずっふーん。

 もう一度、振り向いて、相変わらず、逆さまに持った髭剃り機に、気持ちよくすりついている愛猫に微笑んで。

 いいか、このままで。

 編集は、読む人にお任せしよう。

 無料公開、毎日更新、形式統一、という書き方を、かなり、恥じているところがあったかもしれない。

 ゆるいようで、硬くて、自由がなさそう、みたいに。

 でも、そんなことはない。

 これはこれで、生きている。

 続いている。

 書き手にも、もはや、口出しできないところまで。

 立派に育ったその先に、きっと、未来が待っている。

 超えていけ。

 ランダムに。

 ちっぽけな僕を、ちっぽけなままで。

 腹をくくって、これからも書いていく、ひとりごとを、ミントともども、どうぞよろしくお願いします。それでは、また。

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