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上村元のひとりごと その443:カジュアル

 こんにちは、上村元です。よろしくお願いします。

 スマホのフリックが、未だにできません。

 とつとつと、一文字ずつ、タップ、タップ、タップ。

 時間がかかります。

 正直、ちょっと、いらいら。

 でも、仕方ない。

 Wi-Fiが復旧するまで(やっと、ショートメールが届いて、代替機を送ってくれることになりました。今日の午後には、仮復旧の予定です。)、原稿用紙に手書きした文章を、iPhoneに打ち込んでいくしかない。

 にーごろろ。

 てぃふてぃふ。

 どう。どどう。

 iPadにダウンロード済みの音楽に、気持ち良く耳を傾ける、愛猫ミントと、謎の深海生物、カイのためにも、ここはひとつ、改めて、インターネット環境を見直さなければ。

 それにつけても、スマホって、本当に便利です。

 何が素晴らしいかと言うと、あらゆることに、深入りしないこと。

 画面が小さかろうと、キースペースに指が乗りづらかろうと、写真が変なふうにトリミングされていようと。

 とにかく、使えれば、それでいい。

 とことんまで、目的達成に的を絞った、文字通り、スマートな機械です。

 タブレットや、パソコンは、その点、ところどころ、深入りしすぎ。

 重過ぎたり、広過ぎたり、機能が豊富すぎたり。

 挙句には、ネットが切れると、ほぼ、何もできない。

 ぬふふーん。

 すりすり。

 どう、どどう。

 曲にうっとりするあまり、iPadにほっぺたをすりつけるミントや、砂底を巨体でこすって興奮するカイは、それぞれに、個性的。

 iPhoneの汎用性には、いまひとつ、ぴんとこないみたい。

 必要ない、と言おうか。

 そもそも、熱愛するバンドの曲を聴くためにだけ、iPadに寄ってくる人たちだから。

 …物書きとして、僕は、どちらの方向を取ればいいんだろう。

 時折、タップする指を替え、右手と左手を交互に繰り出し、真剣に画面に向かいつつ、熟考です。

 とにかく、当たり障りなく、いろいろなテーマで、次々に書き飛ばすべきなのか。

 それとも、じっくり、一つのテーマを深めていくべきなのか。

 こればかりは、人それぞれ。

 他のどなたにも、相談することはできません。

 ただ、言えるのは。

 iPhoneって、気楽だな。

 ずっと、炬燵にあぐらで、MacBookに向かっていて、何となく、いつでも、緊張していた。

 まともなことを、書かなくては。

 スキルアップを、目指さなければ。

 暗黙のうちに、そんなプレッシャーが、心身を覆って。

 いつしか、書く物も、萎縮してきた。

 きっちりと、かっちりと、正装して、授賞式に臨むような。

 今、はからずも、トラブルによって気づいた。

 僕は、とことん、フォーマルに向いていない。

 スーツとか、定型とか、お約束とか。

 全部、苦手だ。

 カジュアルがいい。

 肩肘張らず、さりとて、だらしなくはなく、何だか、話しかけやすい雰囲気。

 酔っ払うのではなく、一緒に、公園にいる感じ。

 がっつりアウトドア、でもなくってね。

 そういうのがいいな。

 ネットが繫がっても、iPhoneで、書こうかな。

 というか、フリック、ちゃんと覚えたら?

 その前に、スマホの料金プラン、見直したら?

 もうちょっと、ニーズに合ったものに、変えてもいいかもよ。

 るふるふー。

 ずふんふー。

 どう。どう。

 なんだか、この夏は、忙しくなりそうです。それでは、また。

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