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上村元のひとりごと その508:牛の子

 こんにちは、上村元です。よろしくお願いします。

 ファンになるとは、ファンクラブに入ることです。

 ファンクラブに入るとは、会費を払うことです。

 しかし、逆を言えば、それ以上、貢ぐ必要はないということ。

 ただより高いものはないとは、本当に、その通りで、もし、会費が、無料だったら。

 やむにやまれぬ、応援したい気持ちが行き場をなくして、山とグッズを買い込んだり、チケットを、全席押さえるんですか、という勢いで、機械にかじりついたり。

 思いは、形にしなければ。

 ならば、通常、ファンクラブを持たない物書きにとって、ファンの方に、できることは何か?

 にふーふ。

 すりすり。

 ぐふーふ。

 いててて。

 名実ともに、King Gnuのファンになろうと思って、サイトを検索し、モバイル版のファンクラブを見つけて、いざ、メールアドレスの登録を。

 しようとして、いつもの通り、おじけづき(大変、気が弱く、何事も、始めるまでが、長いのです。noteの無料会員になるのすら、半年くらいかかりました)、炬燵で呻吟する背中に、おんぶが大好き、愛猫ミントがよじ登り、後頭部に、猛烈に、鼻先をすりつけます。

 すりすり、というより、ぐりぐり、です。

 痛い。

 助けて。

 いやーん。

 一声鳴いて、また、ごりごり。

 まともに、考えられないよ。

 なんて、言い訳はよして、さっさと、払うべきもの、払っちゃいな。

 有料記事で、作品に言及させていただく可能性が高いので、ならば、あらかじめ、月々のものを納めておけば、多少、後ろめたさは、緩和されるだろう。

 早くしないと、自分で切った、ひとりごとの完結予定日を、超えちゃうぞ。

 わかってます。

 大丈夫。

 いくらなんでも、半年は、引っ張らないから。

 でもね、あと、半日くらいは、引きずりたいから、その間、物書きに可能なファンサービスについて、考えを、深めようと思ってさ。

 にふーん。

 ずりずり。

 ぐふーん。

 いててて。

 ああ、こっちも、早くしないと、ハゲてしまう。

 なるべく、ふさふさのまま、年をとりたい。

 なるべく、ファンの方には、気持ち良く読んでいただきたい。

 無駄な浪費や、精神の歪み、果ては、刃傷沙汰さえ、起こしかねない力を、あらゆる表現は、有している。

 表現者として、生計を立てようと決めた以上、自分と、自分の書く文章がもたらす、好意や敵意をうまくいなす術を、今のうちに、身につけておかないと。

 noteのサポート機能も、あるにはあるが、いかんせん、オープン価格。

 やはり、有料マガジンの上限値を設定し、できるだけ、読み放題に近づけるくらいしか、手はないか。

 にふふー。

 ぞりぞり。

 ぐふふー。

 いててて。

 ええい。

 入ってしまえ。

 牛穴に入らずんば、牛子を得ず。

 いくぞ、ミント。

 いざ、登録。

 にーひひひー。

 猛然と、クリックを始めるも、いきなり、自分のメールアドレスを打ち間違え、赤い字の警告をくらって、へこむ後頭部を、愛猫が、がしがしと掘り込みます。

 まだまだ、牛の子までは、遠そうです。それでは、また。

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