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言葉の崩壊(〜2018年)

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あらゆる意味で、人生のピークの時に書いたもの。みっともない愛関連が多め。
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【Birthday】

空が明るくなっても、私の帰る道は無い 誰も私を見ない 誰も私を求めない 誰とも繋がれない 空を見上げれば、またいつもの目眩が襲う 私の帰り道は、何処だろう? 誰が知っているのだろう? また、あの日が蘇る 冷たい風が肌を傷めつける あてどなくさまよって 私は抜け出せない地獄にハマった

【牢獄】

彼の人が苛立ちながらペンを走らせるたび 机へ腕が当たり、ノートに筆圧が伝わり、 その振動が音を立てる 低く鈍い音、不快な音だ どれだけ感情的に書いているか 衝動的に書いているかさえも 空間を通して、こちらに伝わってくる 恐らく、良いことは書かれていないだろう また、いがみ合いの始まりだ こんな生活から もう離れたいのに 私は未だ、牢屋の中だ

【執着】

青ざめた彼の顔が浮かぶ 私を見て何を思うだろうか あの時のことを ようやっと 後悔し自責の念に駆られ 自らの不甲斐なさ愚かさに気が付くだろうか その時の私は、微笑んでいるだろうか 美しい化粧をした私を見て、どんな言葉を 投げかけるのだろうか 互いの心はもう、 そこにない だが私は彼の未来を奪いたい 噂が噂を呼び、尾ひれが付いた私との物語を 見ず知らずの他人を通じて 遺してやりたい いわく付きの彼を世間の目に 晒してやりたい 私から奪ったものが