諧謔日記その14:環境音楽の生演奏をやるぞ!聴くな!!!!

きょうはシンガーソングライター詩央里が主催するエレファントフェスが大塚のHearts+というライブハウスで開催される。詩央里が好きなミュージシャンやバンドを詩央里自身が集めた対バン形式のライブイベントで、ぼくはオワリズム弁慶のキーボーディストして、そしてオープニングアクトとして「一応出ることにした」という詩央里の伴奏をするピアニストとして出演します。が、更に、ライブ会場で転換中などに流れるBGMの生演奏も担当します。8時間くらいやってるイベントで30分おきに15分間と、開場から開演までの30分間と終演後の30分くらいの演奏予定となると、けっこうなハードワークです。

たぶんそこそこ多くのひとが共感してくれるとおもうんですけど、きほんてきに、「聞きたくないのに聞かされる音楽」って不快じゃないですか?一環境音楽作家としての白石は、「無視することも注目することもできる音楽」であると同時に「ばしょやものの雰囲気を決定付ける音楽」を作るようにしています。きょうはね、それを生で演奏しますので、ぜひ無視して友達と喋ったり、たまになんとなく聞こえる瞬間があったりしてくれたらいいなとおもいます。「そういうレコードを鳴らしておけばいいじゃん」って話ではあるんですが、そういう曲をわざわざ生身の人間がいままさに演奏してるっていうのは面白いことだとぼくはおもっています。

きのう、優雅にコーヒーを飲みながらのんびり曲の仕込みをしました。もともとは会場にピアノ1台置いて演奏すりゃいいとおもっていたのですが、どういうわけかライブ本編のほうにも出る機会が2回もあるので、それをやり続けるにはどうしたって体が足りないんですよね。そこで、ある程度基盤になるしくみを組んでみました。どういうことかというと、いくつかの機材(一昨年買ったち~せ~シンセサイザーとか、去年ニューヨークから取り寄せたエフェクターとか、Nintendo3DSとか)を使っていくつかのシンプルなフレーズをランダムなタイミングで鳴らす、ということなんです。「こんなのあらかじめ録音したものを流してるだけじゃん」と思われるかもしれませんが、数値を変化させるのがぼくの指だったり会場の騒音だったりするので(!?)、同じ瞬間が二度と訪れることのない一期一会の音楽になります。

演奏する曲の性質上「演奏するぞ!見てね!聞いてね!」というかんじには決してならないので宣伝するのが難しいところなんですよね~。そこが悩み。でもまぁ、ひとまず、こういう音楽の使い方もあるんだぞっていうのが伝わるとおもいますので、先述いたしましたように、無視したりたまに聞こえたりしてくれるとありがたいです。今回はここまで。

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