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久々に心が震えたこと。

紫陽花の花と花の間に蜘蛛が巣を張っているのを見かけた。

その隣にも、また別の蜘蛛が巣を張っていた。

そこへ、蜜蜂が
糸に触れるか触れないかくらいのところを忙しなく飛び回っていた。

案の定その蜂の体は糸に触れてしまったようで、
蜘蛛が中央で身を据えている側に捕われてしまった。


あぁ・・・と思って見ていた
蜂は羽を懸命に動かしてもがいた。蜘蛛はまだ動かなかった。


すると蜂は、幸運にもその巣から抜け出すことができた。

よくみると、巣の鉢がいたところにはなにか白い塊が残されていた。
あとから調べたらそれは、花粉団子というものらしい。

巣の中央に鎮座していた蜘蛛は、
蜂が団子を残して飛び立った瞬間
捕食のために腰を上げた。
その体が持つ機能のままに、蜘蛛は糸を吐いた。


身を据えて時が来るのを待つ蜘蛛、
糸の上でもがき羽ばたき巣を抜け出して、
何事もなかったかのように再び蜜を集め始めた蜂。
関わるとも関わらないともいうような顔で咲いている紫陽花。

時間にしてわずか15秒もなかった光景。
全てが美しかった。
同じ世界でありながらも、
自分の関係ないところで巡り、動いている世界に直に触れた気がした。

あの蜂はまた団子をこさえただろう。
蜘蛛はあの団子を食べたのだろう。
紫陽花はあとどれくらい綺麗に咲き続けているだろう。



P.S.
写真やってなかったら花に近づくこともなかっただろうし、
そうなるとこれにも気づかなかっただろうと考えると、
写真よありがとう、という気持ちなだけのnoteでした。




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