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● 成瀬源三の俳句【令和四年春の句】

皆さん、こんにちは。俳人・成瀬源三です。

令和四年春に詠んだ句をまとめたので、発表します(全16句)。興味のある方は読んでくださると嬉しいです。

迷宮を抜ければ桜ただ桜

鞦韆の軋みて未来視の疼き

耕すや畔には恐竜の卵

雛の間やふおおふおおと洗濯機

雛の日や父より継ぎし田の十反

雛の日や「よ」は「よ」と書くが「て」は逆さ

雛の日や亡き祖父と観た『ペーパームーン』

ホイッスル雛の家より子の二人

立雛よ私は奈緒をいじめない

陽に翳す水かきの脈百千鳥

チャペルへと続く坂道百千鳥

百千鳥黄金の鳥は「ひ」を描き

暖かや試乗車同士前後ろ

物語り疼き語らひ暖かし

暖かや『てぶくろ』予約待ち二名

師の郷を訪ねて春の霜を踏む

(令和四年六月二十九日改訂)
(令和四年十一月三日改定)

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