【小説】玉手箱制作所
玉手箱製作所御中
お世話になります。
この度御社にて玉手箱を1つ頂いますようご手配ください。
といいますのも、現在ひとり玉手箱を献上する人物がおりまして、
3日後には地上に帰ってしまわれるのです。
急なことで恐縮ですが、ご手配いただきますよう。
乙姫
わたしはメールを閉じ、ため息をつく。
あの女はいつもぎりぎりに言ってきよる。
3日後とは・・・。
部下にメールを回し指示を出す。
いつもより妙に肌がもちもちした部下が飛び込んできた。
「社長!担当者が辞めたため煙の配合がうまくいきません!」
「んんん・・・・。ドライアイスと白髪のズラを入れておけ!」