爪切り一万五千円

たかが爪切りと言うなかれ、高級理容美容の業界ではブランド爪切りが人気であるそうな。英国を商品発表の場所にしてグローバルなブランドを打ちたてて来たメーカーが燕三条にある。金属洋食器の町らしい高級品勝負の物語である。

もとは作業工具の製造をやってきたが、新興国が台頭してきたことに加えて、円高で価格競争に勝てなくなった時に、まったく未知の高級理美容品事業に挑戦した。電線の被覆を剥くニッパーを爪切りに転用する発想を育てて、ついに2003年自社製品を世に送り出した。

ここまではよくある話だが、この会社の大胆な点は世界の中心で発表し、地域一番の百貨店で売り場を確保しようとした。その陳列場も地域一番の競合製品メーカーの隣を希望したそうだ。

現在最高級価格帯の「ウイング」と足の爪切り「美爪の達人」は¥15、000-

もするが註文してから数か月待ちだそうだ。社名はマルト長谷川工作所、カタカナ名でないところが面白い。

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