見出し画像

「あ、通じあった。」 わたしの出産体験記

こんにちは。あべなるみと申します。SNSでご報告させていただいた通り先日2020年2月6日、無事に第一子となる女の子を出産しました!(わーい!)

”出産体験記”というと、いかに痛かったか、壮絶だったかという内容が多いと思うのですが、わたしの感じ方はちょっと違っていて、「赤ちゃんと通じ合えた!」という感動の方が前に来ました。これからご自身・あるいはパートナーの出産に不安を感じている人の参考になれば嬉しいなぁと思い、一体験談ですが言葉で綴ります。
(この体験は書き残したい…!と思って内容は出産当日にほぼ出来上がっていたのですが、身体的・時間的にやっと書けました。産後ってほんと大変…!)

”陣痛には意味がある”

今お産は無痛分娩も選ぶことができます。無痛分娩に否定的なわけでは全くないのですが、わたしは自然分娩を選びました。

理由は、わたしが日頃から農業や畑に触れているせいか「自然は偉大。人智を超えた自然の摂理にはきっと意味がある」と思っていたから。だから、痛い痛いと聞く陣痛にもきっとそれなりの意味があるのだろうと、それを経験する方法を選びました。

そんな私にばちっとハマったのがこのyoutube。

現役の助産師のお二人が「陣痛には意味がある」と語ってくれている動画。詳しくはぜひこのYoutubeを見ていただきたいのですが、要約すると

・陣痛とは赤ちゃんとの最初のコミュニケーションであり、共同作業
・陣痛にはお産を進める”いい陣痛”と、痛いだけの”悪い陣痛”がある
・赤ちゃんと息を合わせられると”いい陣痛”をおこすことができる

というもの。
「なるほど陣痛は赤ちゃんも頑張ってる証拠だから、赤ちゃんと息を合わせて一緒にお産を乗り切ろう。」と、いいマインドセットができた状態で出産を迎えることが出来ました。

とはいえ、、、、、

4日の寝る直前。なんだか下腹がきゅうぅぅ、と痛み出し、それがなんとなく10分おきに来るように。(10分おきは一般的に病院に行く基準と言われています)そこに「お印」と呼ばれる出血も確認。
予定日は12日だったので予定より1週間早かったのですが、「これは」と思い母と助産師さんに状態を伝えると、共に「(陣痛の痛みは)そんなもんじゃない」と言われる始末。
「い、痛いのにな」と思いつつ5日は家で心を落ち着けながら痛みが強まるのを待ちました。夕方17時くらいから痛みが腰まで響いてきて、20時にはその痛みが3分おきに。「これはもう流石に。」と思い病院に行きました。
しかし病院で測定すると、子宮口(※産道の手前にある子宮の門。ここが10cmまで開くと赤ちゃんが産道へ移動できる)はなんと5mmしか開いていない!(つまりほぼ開いていない!)さらに、赤ちゃんもまだ上の方にいることが分かりました。
3分おきに来ていた痛みは、ほぼ赤ちゃんと息の合っていない”悪い陣痛”。いい陣痛と悪い陣痛の概念を知っていたのに、わたしの身体は赤ちゃんに対してだいぶ先走っていた状態になっていました。
(今振り返ると、直前までしていた仕事がすっと落ち着いて、あとは出産を迎えるために静かに過ごそう!と出産に気持ちが向いたタイミングだったので、赤ちゃんの準備より身体が早まってしまったのかも…)

赤ちゃんが答えてくれた!

そんな感じで、わたしだけ先走っている状態でしたが、わずかに来ていたお腹がぐゎーーーーーっと張る”いい陣痛”を起こせる痛みの感覚を助産師さんが指導してくれ、そこからはとにかく”いい陣痛”を呼び寄せるように過ごしました。身体は赤ちゃんが降りてきやすいように座った状態で、深く呼吸を整え、心では「アイちゃん、降りてきていいよー!頑張れー!!」「子宮口ひらけーーー!!!」と念じ続けました。夫も東京からわたしの里に駆けつけてくれ、ずっとずっとずっと背中をさすって力をくれました。
そこから5時間。このペースだとまだまだかかると言われたところから子宮口は2cm→7cm→(破水)→全開といっきに進行。頻繁な痛みに意識が朦朧としている中で、こちらの念じに赤ちゃんが答えてくれた、通じ合えたんだ!という感動で胸がいっぱいになりました。

産声をあげた、真っ赤っかの赤ちゃん

分娩室に移動し、「アイちゃん、がんばれーーー、がんばれーーー」と思いながらいきむこと50分。最後は助産師さん、夫、先生全員に「がんばれ!がんばれ!」と声をかけられながら、ギリギリの体力を振り絞っていきみ、赤ちゃんの姿と産声を確認することが出来ました。

初産で産道、出口が狭かったこと、赤ちゃんの頭蓋骨が大きめだったこともあり、生まれたての赤ちゃんは顔がうっ血して真っ赤っかの状態でした。
わたしが赤ちゃんのタイミングより早く呼んでしまったこともあり、きっと無理もしたのだと思います。
その姿から、いかに頑張って出てきてくれたのかが伝わり、ただただありがとう、ありがとう、とここにある命に感謝の思いが溢れました。

一度通じ合えたのだから、きっと大丈夫

憔悴しきった身体に言語の通じない赤ちゃん。いきなりだぶだぶは出てきてくれない母乳に、数時間おきの授乳。予想はしていたけど、予想以上に産後は大変です。
でもあの陣痛で一度は通じ合えたという自信と、頑張ってここに来てくれたという感謝があるので、大丈夫。毎日が尊くて、尊くて、いろんな出来事を噛み締めながら過ごしています。
そしてほんとうに不思議なことに、陣痛の痛みを今は思い出せないんです!あんなに不安だったし、確かにその時痛かったけど、それ以上に陣痛を通じてもらった感動や自信、感謝が大きいと感じています。

これから自然分娩でお産を迎える方は、いろんな不安があるだろうと思います。けど、ぜひ陣痛という赤ちゃんと通じ合う体験を楽しんでみてほしいです。それがきっと産後の力になるから!

さあ、愛おしい時間に戻ります!
読んでくださりありがとうございました!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?