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いきつけのラーメン屋さんのお話

私の好きな漫画に、「銀河鉄道999」という漫画があるのですが、その漫画の主人公、星野鉄郎が、ラーメンをこう評する場面があります。

「人類の口の永遠の友とうたわれたラーメン」

 小学校時代、図書館からボロボロの銀河鉄道999の単行本を借りて読んでいた私は、大いに感銘をうけました。
 大人になった今、行きつけのラーメン屋が3店ほどあるのですが、どこもとても美味しく、できるならばローテーションして毎日食べたいほどです。

 もちろん健康に悪いので、せいぜい一週に一度、その3店のどれかに行ければいい方ですが……そんな3店のラーメンについて、特に好きな所を書いてゆきます。

一つ目 地方ローカルチェーン店の黒ラーメン

 私が中学生の時に私の地元に出店し、それ以来虜になっているラーメンチェーン店です。とんこつ系、その中でも濃厚で知られる筑豊ラーメンで、中学や高校の時の定期試験の際、母がいつも連れて行ってくれた思い出の味です。
 そのままでも濃厚なとんこつラーメンなのですが、私はいつも黒ダレと呼ばれる焦がし香味のタレをトッピングしてもらいます。

 麺はバリカタが好みで、必ず替え玉もします。中学、高校の頃は、大盛りにしてさらに替え玉を頼むという、2.5杯分も食べていました。食べ過ぎですね。
 麺は細身のストレート、チャーシューは薄切りで脂が乗っていて、麺の味を邪魔しないほろほろの柔らかさが魅力です。具沢山なのも特徴で、メンマ、青ネギ、キクラゲが入っており、麺の食感に飽きた時は、硬めの食感で口をリセットできます。
 サービスで白胡麻を入れ放題なので、いつも表面を覆うくらい入れて風味を引き立てるようにし、軽くコショウも振ると、味が引き締まります。これで1,000円にもならないので、経済的にも助かります。
 ここは炒飯と餃子もあるというスタンダードなラーメン店なのですが、餃子も特に美味しく、お金に余裕がある時はよく頼みます。
 皮は薄めのパリパリ系で、餡の肉と野菜のバランスがちょうどよいのです。ラーメンが濃いので、皮が厚めだとお腹にたまりますが、薄めなのですいすい食べられます。替え玉のバリカタを頼んだ時の、鼻に抜ける様な小麦の香りが二杯目の食欲をかきたててくれる、素晴らしいラーメンなのです。
 
二つ目 地方ローカルラーメン店の味噌とんこつラーメン

 こちらも地方のみのローカルチェーン店のラーメンなのですが、そこの味噌とんこつラーメンが絶品で、私はよく行きます。
 味噌とんこつという名前ですが、スープはとんこつの風味が強く、味噌は隠し味程度で、唐辛子のかけらが浮いており、全てが味を引き立てあっています。麺はこちらも細めストレート、バリカタと相性が良いです。ラーメンに入っているネギが私は大好きなので、いつもネギをトッピングしています。
 薄めで大きなチャーシューが一枚入っており、いつも最初に食べます。味噌味と相性抜群なので、麺と一緒に食べない方が肉の味がわかるのです。キクラゲも入っており、時々大盛りにしたくなるほど好きです。とんこつラーメンに入っているキクラゲはなんとも言えないコリコリした食感が存在感を出しており、スープの濃さと上手く絡んでそれがたまらなく大好きなのです。こちらもゴマとコショウを振ります。
 この味噌とんこつラーメン、特製味噌とんこつにすることもでき、その場合、バターともやし、コーンが付いてきます。(トップの画像がこの特製味噌とんこつです)
 溶けたバターと味噌とんこつが相性抜群で、クリーミーな味わいも増すので、時々特製の方にすることも。
 いつも替え玉をしますが、このラーメン店は炒飯が無いので、ラーメンだけ食べて出ることも多いです。

三つ目 全国チェーン店、来来亭の炒飯セット
 
 こちらは全国チェーンなので名前を出してしまっても構わないと思います。前二つはとんこつベースですが、こちらは醤油ベース、背脂が浮いているタイプの醤油ラーメンです。醤油なのであっさり、背脂と共に食べればコクがありと、いいとこ取りのようなラーメンです。ネギ多めが無料なのも嬉しい。かなり細かく味のカスタマイズができるのも特徴で、ネギ抜きや背脂抜き、メンマ抜き、味濃いめやこってりかあっさりなど幅広いニーズに応えてくれます。

 多分醤油ラーメンでは珍しいと思うのですが、麺の硬さも選べます。私は大抵硬めかバリカタですが、ここのラーメンに限ってはバリカタよりも硬めくらいがちょうどよいと思います。
 薄めのチャーシューが椀上に花びらのように散っているのも美しく、麺と一緒に食べるとチャーシューの脂が、麺と絡む醤油の香ばしさを上手に引き立ててくれます。

 とても残念なのですがここは替え玉が無いので、必ず炒飯とセットで頼みます。
 私は特に、来来亭の炒飯が好きで、来たからには食べないと気がすまないほどなのです。
 普通の炒飯と違い醤油の香りがする黒い炒飯で、柔らかく細い玉子にネギが入ったパラパラ系の炒飯です。味はやや濃いめですが、あっさりとした醤油のラーメンと相性◎。どちらも醤油なのに味が喧嘩せず、炒飯を食べたらラーメンが食べたくなり、ラーメンを食べていると炒飯をかきこみたくなります。

 以上三つのラーメンを愛している私は、いきつけとして週に一度は通っています。

 ラーメンは人類の口の永遠の友。

 店員さんの「お待たせしました」の声と共にテーブルに置かれる、湯気の立ったラーメンを迎える度、私は鉄郎の言葉を思い出すのです。


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