jkondoがつくったポッドキャストのサービス「LISTEN」
LISTENというサービスが先日、ベータリリースされた。ポッドキャストを自動で書き起こし、そのテキストから当該部分を選んで再生できたり、コミュニティ機能を提供したり、というプロダクトである。
つくったのは、はてな創業者として知られるjkondoさん。
あのjkondoさんがいまはポッドキャストで何かやってるのか…!と思うと、それだけでわくわくする。なんだかわからんが期待してしまう。インターネット初老のぼくからすると、そんな人なのだ。
書き起こしにはOpenAIの音声認識モデル「Whisper」を使用。かなりの精度で音声をテキスト化してくれる。さらに自動書き起こしだけでなく、コミュニティ機能でリスナーとポッドキャスターをつなぎ、現在は主にコメントをつかって交流できるようにしている。
実際にこのサービスをどう使うか。
ポッドキャスト配信者はまずアカウントをつくって、自分の番組を登録する。混み合ってるときは時間がかかるそうだが、認証を済ませると自動で書き起こしがはじまり、気づけば番組の全エピソードがテキスト化されて一覧になっているはず。
たとえばドングリFMのページはこうなる。
あとは新規エピソードを出すたびに、このLISTEN上のテキストコンテンツも更新されていく。
いまは1日に10番組ずつ受け付けているようだ。
ポッドキャスト配信者あるあるだが、長くやっていると「あれ、あの話っていつしたっけ?」「どのエピソードであのことを話したんだろう」と思い出せなくなる。
LISTENにいい感じの検索機能がつくと、パーソナリティとリスナー双方にとって便利そうだ。
リスナー側としてはLISTENをつかうことで、新しい番組を知るきっかけができるかもしれない。長いエピソードをいきなり再生するのは勇気がいるが、書き起こしテキストでざっと中身を眺めてみると、「これはおもしろそうだ」とか「興味がありそうな内容だ」とか判断する助けになる。
おもしろい使い方だと思った例を挙げる。
LISTENのサービス運営が、「LISTEN NEWS」というポッドキャスト番組をはじめていて、先日のリリース時にはプレスリリース代わりの配信をしていた。これ自体がサービスのデモになっている。
と概要欄に書かれており、jkondoさんが話す音声と、それを書き起こした記事っぽいものが並んでいる。こんなふうにシンプルに話すと、そのまま記事にもなる。そんな可能性もありそうだ。
なお、このLISTENというサービスは日々改善されている。毎日なんらかのアップデートがDiscordのグループで流れてくる。
このsasakillさんというユーザーが「書き起こしテキストの各行に固有のURLを割り振って、それぞれリンクでシェアできるようにしてほしい」的な要望を出してみたところ、
午後には「リンクボタンが表示されます」。
また、ぼくも「番組を登録したら、独自のURLに変更できるようにしてほしい」とか言ってみたところ、
しばらくしたら、「できるようになりました」。
このスピード感は、なんだか、なつかしいものがあります。なんだろうこれは。とてもjkondoさん的な感じがしてうれしい。
Discordではサービスに関する細かいアップデート情報が流れてくるほか、実際に使ってみた感想 フィードバック、要望なども受け付けているそうです。サービスの運営や開発に興味がある方も歓迎とのこと。
LISTENについて
Twitter:https://twitter.com/listen_style
Discord:https://discord.gg/g9Vve6ZcT9