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困難を乗り越えるか、困難に負けるか

 うつ病などの心の病に関する知識も深く、心が弱っている人への対応も優れている方が、実は御自身がうつ病を患っていて睡眠障害になっているということを知って驚きました。「あんなに心の病などに詳しい方でも心の病にかかるのか」と。
 ただ、少しして思い直しました。おそらく私の感想は的を外していて、順序が逆なのだ、と。「心の病に詳しいのに心の病にかかった」のではなく、「御自身が心の病にかかったから、心の病について学んだことで心の病についての知見や対応を深められた」のだ、と気づきました。
 つまり、御自身が苦しまれ、その苦しみを何とかしようとした学びが、その苦しみに対する知見を深くし、人との接し方をよりよくするきっかけになったのでしょう。

 そう思い至って「艱難かんなん汝を玉にす」という格言を思い出しました。困難を乗り越えたからこそ、その方は成長されたのだな、と。
 そう思うと、その方に対する理解度が上がり、また、その方の人間性により深みを感じました。その方が苦しんでいる人へかける言葉は、その人自身の苦しみの経験から出る言葉だと思うと、その言葉への印象がかなり変わりました。
 苦しみや困難というものは、一概に悪いものでは無く、乗り越えられればその人をより輝かせるものなのだと思いました。

 ただ、「貧すれば鈍する」という諺もあるように、ある種の困難さは人間性を落としてしまうこともまた事実でしょう。あるいは、その人自身の力量によって、困難を乗り越えられるか、困難に負けてしまうかが別れるのかもしれません。

 その方のように困難に立ち向かう勇気を養いたいと思いました。


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