わたしがカンガルーの子をアバターにしたわけ
メインのアバターを変えた。
もしかしたら、この子の着替えや改変をすることはないかもしれない。
それくらいオリジナルのすべてが気に入っている。
初めて見た時から好きになり、その後この子が展示されているワールドに何度も足を運んでいた。残念ながらしばらく試着のタイミングがなかったが、ある時イベントで試着できることになり、念願かなってようやく試着できた時の感動は、待った分、これまでのどの時より優っていたような気がする。
アバターを試着することは大事だ。
なぜなら、どんなに可愛い気に入った子でも、試着して鏡に映した途端に違和感を感じることがあるからだ。
この違和感は、着てみたら可愛くなかったとかそういう違和感ではなく、自分(リアルアバター)との同一性に対する違和感。そして、アバターが人型でなくても、動物でもロボットでもこれは起きる。
そういう時は、失恋に似たちょっと悲しい気持ちになるけれど、可愛いに変わりはなく、あぁきっとこれは私が着るんじゃなくて、誰かが着ているのを愛でなさいってことなんだなと思うようにしている。
さて、カンガルーの子を試着したときのことに話を戻すと、実はちょっとドキドキしていた。あんなに何度も展示を眺めに行くほどその子が気に入っているのに、試着で違和感があったら、どれだけ自分が落胆するだろうと思ったから。
結果的にすべては杞憂で、その子を着て鏡の前に立った時思ったことは、「うん。これは私だ」だった。
その子の名前はCONTAINER。日本語読みだとコンテナ。もしくはコンテイナーかな。私はコンテイナーの発音の方が好きなので、自分ではコンテイナーと呼ぶことにする。
https://yoyogi-mori.fanbox.cc/posts/6961988
2023年10月26日(木)にYOYOGI MORIさんから発売された。
「攻撃的な一面と、ポケットで子供を守り育てるという二面性」
このコンセプトもドストライクだ。
ここからは少し心理学とコンパッション(思いやり)の話にシフトするけど、興味がなかったらごめんなさい。
まず最初にコンパッションの話から。
コンパッションとは、「自他の苦しみに気づいて、それを和らげようとする意思と行動」のことを言う。コンパッションは、柔らかく温かいだけではなく、行動のための勇気や強さ、知恵も必要だ。理不尽なことに対して立ち上がり抗議することの中にもコンパッションはある。
一方で、コンパッションは休息や繋がり、愛着形成を促すものでもある。
だから、「攻撃的な一面と、ポケットで子供を守り育てるという二面性」は、コンパッションの側面から見てドストライクだったのだ。
次に心理学的なお話。
カウンセリング関係はクライアントの不安を抱える器(コンテイナー)に例えられることがある。(精神分析でもユング心理学でも似たような表現がされている)その器がクライアントの苦しみを和らげ、カウンセリングが進むと、やがてクライアント自身の中にも器が育つようになる。
この二つの点をとっても、私にとってCONTAINERちゃんは、運命の子だ。
なぜなら私の仕事は、カウンセラーでありコンパッショントレーナーだから。
もしかしたら、アバターまで仕事に直結させるなんてどうかしてるって思われるかもしれない。でも私の仕事はコーリング(calling)で、単に仕事としての職業ではなく、内発的な動機や使命感に基づいた選択だから、自分を表現するときに、これらを切り離すことなどできないのだ。
なんだかちょっと暑苦しい話になってしまったけど、とにかく私はこの子を着てしばらくVRChatの世界を歩こうと思う。
天真爛漫で元気なCONTAINERちゃん、これからよろしくね。
たくさん一緒に旅をしよう。たくさん人に会おう。
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