【長編小説】(8)生まれてきたからあなたに会えた
テケテケさん理科室バージョンなるわけのわからない恐らく妖怪の類であるものに追われて走っていたところをよりにもよってあの体育科主幹教諭に見られていて、職員室に戻ると待ってましたとばかりに小言を言われた。「いつまでも学生気分でいられちゃ困る」とか言われて、内心「学生時代でさえこんな全力疾走しませんでしたよ」と抗議するが、口には出さない。こういう手合いは黙って時が経つのを待つのが吉。下手に弁明をしようものならそれをトリガーにあれもこれもと話が飛躍するのは目に見えている。
「教師は