南房総へ移住のきかっけ その1

南房総へ移住したきっかけはいくつかあるけれど、まずひとつには
南房総市の白浜にある、ゲストハウス「みどりのいえ」のきぬちゃんの存在は大きい。

私は、長らく旅をしていなかった3年前、家と職場のカフェを自転車で5分を行ったり来たりする毎日だった。

私の暮らす、京王線千歳烏山駅は雑多に商店街が並び、駅周辺である程度の物はそろえることができたし、かといって都会の押しつぶされそうな威圧感からも遠く、畑も残っていて穏やかな場所だった。

それでも、人は時々全く知らない場所へ行く必要がある。
そんなときに、友人の宙さんが、きぬちゃんのところへみんなで行ってみない?
と旅の計画を経ててくれた。

年末にさしかかった12月28日に
私は、きぬちゃんみどりのいえに向かうことに

きぬちゃんのことろへ行こうという案は、宙さんからのアディアだったが
その前に
そしてその途中にある富津というところで3年前の台風で飛ばされてしまったけい工房のけいこさんの看板も直そう!という徹也さんからのアイディアも加わり、私たちの1日の予定は大きく決まった。

28日の朝、ほとんど始発で自宅を出発する
木更津を越えて、目的のけい工房さんのところへ到着したのはお昼過ぎだった。

けいこさんは、とても小さな体で、優しそうで、甘いお菓子がぴったり似合う人だった。

けいこさんのところでランチをただいて、作業に入った。
看板に絵を描いて、それをどうにか風に倒されないように木にくくりつけながらも建てられた時には、空にはぽっかり満月が浮かんでいた。

急いで、みどりのいえにいかなきゃと出発して
私の予想では、あと30分くらいなんじゃない?と思っていたけれど

千葉の広さを甘くみていた。。

そこからやっとやっと1時間30分くらいかけて
南房総の端っこ みどりのいえへ到着したときは、この冬一番の西風がお迎えしてくれた。

初めましてきぬちゃん!

なんとも坊主頭の似合う女性

その夜は、みんなで夕飯を食べながら
たわいもない話をしながら
本棚に並んでいる本や、
そこらかしこらの、雑貨や植物に居心地の良さを感じた。

朝起きて、昨夜からの風がまたさらに強く吹き
きぬちゃんにこのへんは冬になると時々強い風が吹くんだよ。
地元の人はね大西さんっよんでるんだよ。って教えてもらった。

大西さんが強く吹いてるのと、昨日のお酒がぬけないのとで
なかなか出発する気がでなかったとき

きぬちゃんが一人一人肩をもんでくれた。
それがまた心地よい。

風も少し落ち着いてきて
安房神社へお参りして帰ろうということになった。

安房神社についたら風もぴったっとやんで
穏やかで強くて冬の光が紅葉した葉っぱの隙間から
優しく、でも背中を押されるような

人生で何か大きく動きだすときのような
そんな光が届いた。
安房神社のお参りを終えて出口のところで
きぬちゃんが
じゃあ、私はここでと言って
一人一人にハグをしてくれた。

いつでもここにおいで
というきぬちゃんの言葉に

この場所がおいでといってくれたような気がして
嬉しかった。

あの時は、うんまた来よう
何度も来ようと思っていた。

いつしか、私の中で
ずっといようという場所になっていったんだな。

移住きっかけの最初が
きぬちゃんであったことに
心から感謝です。

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