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#19 ビールゲームから学ぶコミュニケーションの重要性

個人と組織の能力を最大化する伴走者
ナラティブサポートの上村です。

自分が良かれと思っていたのに、
気付けば思っていた方向と違う方向に行き、
取り返しのつかない事になっていた。

仕事においてもプライベートにおいても
そんな事を経験された方もいるのではないでしょうか?

先日、ビールゲームというものを行いました。
そのビールゲームからそんな事を考察し、
どうすれば良いのか?という事を考えたいと思います。

ビールゲームとは

ビールゲームは1950年代にマサチューセッツ工科大学(MIT)で開発されたゲームで、サプライチェーンマネジメントにおける情報の流れとその影響を理解する目的で使われます。

ゲームの目的は、プレイヤーが協力してビールの需要を満たすために在庫を管理しながら、コストを最小限に抑えることです。プレイヤーはサプライチェーンの異なる役割を担当します。役割には、小売業者、一次卸売業者、二次卸売業者、メーカーがあります。各プレイヤーは需要予測に基づいて注文を出し、在庫を管理しますが、情報の遅延や誤解が原因で、在庫の過剰や不足が発生しやすくなります。

ブルウィップ効果

ビールゲームは、サプライチェーンにおける「ブルウィップ効果」を示すための効果的な方法です。ブルウィップ効果とは、直訳すると「牛の尻尾」ですが、サプライチェーン全体を通じて需要の変動が増幅される現象を指すのですが、その形が尻尾のようなだという事でこの名前がつきました。たとえば、小さな需要の変動がサプライチェーンを遡るにつれて大きな在庫の変動を引き起こし、最終的にはメーカーが大きな生産調整を迫られることになります。図で表すと次のようになります。

ブルウィップ効果

具体的なイメージ

例えば小売業が消費者から8本の注文が来たのに直近の入荷が4本しかない。このような注文と入荷が続き、受注残(お客様に提供出来ず待ってもらっている状況)が10本となると在庫切れを解消しようと20本注文するとしましょう。すると二次卸も同様に今までの受注残が溜まっている状態なのでそれにも増して一気に20本も来ると供給が追いつかなくなると焦り40本と多めに発注し、、結果としてメーカーへ注文する際には莫大な数になってしまい、時間差で小売に供給される際には余分に発注し過ぎてしまっている事に気付き在庫が増えてしまうという結果になりがちです。

このようにゲームを通じて、実際のビジネス環境における意思決定の複雑さや、予測の不確実性に対処するための戦略を検討する機会を提供するゲームなのですが、情報の共有とコミュニケーションの重要性を理解し、サプライチェーン全体の効率を向上させるための協力の必要性を学びます。

ビールゲームから何を学ぶか

つまり、情報を小売〜メーカーまで共有する仕組みを作ったり、対面で「これくらいの発注が続いていて、今これくらい足りないんだ」と情報を正しく伝えるだけでも違います。それが関係が遠い人に対しても丁寧に伝える必要があるという事を教えてくれます。

今回リアルでゲームをしてみても次のような出来事がありました。今回はビールゲームをある程度知っている人がいて、その方が意図的に発注量を少なくしてくれていました。冷静に全体や長期的な視点で物事をみてくれていたのです。結果としてそのチームは1番受注残を少なくして乗り切ることができて優勝されました。

ここから何を学ぶかというと、1人の勇敢な行動が全体にも良い影響を及ぼすということです。自分がしても何も変わらないではなく、まず自分が出来る事をする事で組織全体、サプライチェーン全体にも良い影響を与えられるという事です。

目先や自分の損得ではなく、組織として大切にしている基本的価値観や顧客満足には何が必要か?冷静に考えて行動をする大切さを改めて考えさせられました。

組織としての基本的価値観であるミッション、ビジョン、バリューの策定と浸透をサポートしています。課題に思われている方はサポートさせていただきますので是非ともお声がけください。

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