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突然の理不尽でも自分らしく!「聖女の魔力は万能です」

こんにちは、女性向けのなろうコミックをレビューしている氷雨と申します。

今回ご紹介するタイトルは、こちら。
「聖女の魔力は万能です」という作品になります。

この漫画は2021年の4月からアニメ放送されていた作品です。
では、まずはあらすじから……。

あらすじ

20代のOL、小鳥遊 聖(せい)は【聖女召喚の儀】により異世界に召喚された。

だがしかし、彼女は【聖女】とは認識されなかった。
召喚された部屋に現れた第一王子は、聖と一緒に召喚された、もう一人の少女のみを連れて部屋を後にしたのだ。

置いて行かれた形となった聖はキレた。
とっとと、この国から出よう。そう決心した。

だが、現実はシビアである。
結局、彼女は王宮内に留まることにした。
ただし、【聖女】とは名乗らず、【一般人】として。


スローライフの中に恋愛を散りばめてあるコミックに感じます。
キャラクターもなかなか個性的ではありますが、くどくない良い塩梅だと思いますよ。

そして、主人公の聖(せい)がなかなか可愛らしい……。
イラストも素敵なのですんなり読みやすい作品です。

異世界転移からの不運も次第に自分の能力で切り抜けられる強さ

物語の始まりが突然の異世界転移、そして自分ともう一人の女の子が召喚されたという事実。
正直、唐突だなと感じはしますが、それも物語を盛り上げるスパイスにつながるのかなと。

しかし、いきなり召喚されてしかも自分ではないもう1人の女の子に、あなたが聖女なのかと王子にいきなり問われるという流れ。

うーん、普通に混乱してもおかしくないですよね。
しかも聖女と呼ばれたのはもう1人の女の子というのも理不尽。
聖でなくても普通にキレてしまいますよ、これは。

それに、王子はそのあと音沙汰なし、謝罪もなし。
この段階でとてつもなくマイナスなんですが……。

イラストでは格好良い赤髪の青年のようですが、なぜ2人に問い掛けなかったのか。
好みか?好みで選んだのか、王様よ……。

結局、聖は薬用植物研究所にお世話になることに。
そこで出会う面々がまぁイケメン勢ぞろい。

しかも、自分の趣味の知識を活かせるとなれば、やる気もわいてきます。
研究所の所長の行動力もなかなか。
手早く研究員にしてくれるのですから、できる上司というやつですね!

また、そこではポーションを作っているのですが、その作り方が昔の薬膳の作り方と近い。
薬草(ハーブ)を沸かした水に入れて煎じつつ、魔力を注ぐ。
ハーブティを作っている時と同じような作り方ですね。

作り方を知ってからは聖の本来の性質が表に出始めるので、なかなかコミカルな場面かと。

ゲーマーだと、自分のステータスをカンストさせたくなるのはわかる。
私も、同じタイプですので……。

もちろん、効率重視の方もいますので、一概には言えないと思いますが……。

作品を読み進めて思ったのが、女性向けのなろうコミックだと、主人公は人の役に立ちたいと感じる子が多い。
そして、頼られるほどに嬉しくなって無茶するまでがお約束ですね。

イケメンも多数登場!その中でロマンスの芽が……

この作品、結構イケメン多いです!
まず、初めに出会う王子もとりあえずはイケメンですね……。
色々難ありな感じも否めませんが。

そして、薬用植物研究所の同僚であるジュードや上司のヨハン。
そして、主人公が助けた氷の騎士の異名を持つアルベルト。

それぞれ雰囲気の違うイケメンのよりどりみどり!
個人的な好みで言うのなら、所長ですかね。

いや、大人の余裕を見せてくれるキャラに弱いもので。
しかも茶目っ気もあるときた。

普通に乙女ゲームでいたら攻略対象に挙がっていてもおかしくないと思います。

また、騎士団の団長を務めるアルベルトも正統派のイケメン。
金髪にブルーグレーの瞳。しかも気を許した相手の前だけ穏やかで基本冷徹だなんて、良いギャップとしか言えません。

恋をするなら、ヨハン。夫として一緒にいたいと思うのはアルベルトだなぁ、と読みながら妄想にふけってしまいました。

主人公の聖もアルベルトが一番好みの外見だと言っていますし、とてもきれいな人なのでしょう。

私自身アニメは視聴してはいませんが、それぞれのイケメンに有名声優さんも当てられているので、声と動きが付けばさらに魅力的なキャラになりそう。

いいですよね、自分の好きなキャラクターが動いて話してくれる。
その光景だけで、お腹いっぱいになっちゃいそうです。

この先、聖とアルベルトのロマンスも描かれていきます。
食事を一緒に取ったり、街に買い出しに行きつつ帰り際に主人公が気になっていたアクセサリーを贈ったり。

……これ、完全なるデートですよね。
良いなぁ。さりげない贈り物とかときめいてしまうじゃないか!

恋愛に耐性がないからこその鈍感さ

この作品、恋愛を前面に押し出している訳ではありません。
日常がベースになる話なので、のんびりと時間が過ぎる感覚があります。

その中で、緩急のように恋愛が入ってくるので、少し驚いてしまうかもしれません。
ある意味、そういう点では主人公とシンクロしていると考えるのもまた面白そう。

もともと仕事中心で生活していた聖は恋愛に耐性がありません。
そのため、そっと手を繋いでもらえるだけでも、照れて慌ててしまう様子。

自分を喪女と呼ぶくらいには耐えられないらしい。
……確かに、仕事一筋でいればなかなか恋愛する余裕もないよね。

だからこそ、急接近はとても心臓に悪い!
いきなり馬に相乗りとかできませんから、普通は‼
……でも、女性なら一度はしてみたいイベントの1つではあると思います。

主人公も距離感に驚いていましたが、少しずつ慣れる様子は好感触。
そして、一緒に街へと出かけるシーンも、とても穏やかで自然と笑顔がこぼれます。

髪飾りのお礼にとアクセサリーを作って顔を見せに行く辺り、聖もアルベルトのことが気になっているのではと感じます。

しかも、そのお礼が手の甲へのキスとは……。
王子様のような仕草の破壊力。

実際、聖も記憶がそこから曖昧になっていますし。
恋愛経験が少ない女性にとって、その行動は心臓に悪いのです。
いや、本当に……。

ですが、そんなドキドキもこの先の話の展開的に少なくなりそうな予感。
私は2巻まで読ませていただきましたが、これから先、少しずつ物語に波が出てきそうな感じがします。

おわりに

主人公のまっすぐで誠実な姿勢に、自然と好感が持てる作品です。
相手のために頑張りたい、力を使いたいと行動する姿を見ると、読者も共感したくなる作品だと思います。


それでは、今回はここまで。
また次のコミックでお会いしましょう!


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