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2018年上半期映画館で観た映画たち

自分用のメモも兼ねて。

・キングスマン:ゴールデン・サークル
ノリとしてはメン・イン・ブラックに似てると思うこのシリーズ。1ほど面白くないって意見が多いけど、私はポピーのキャラクターがリッチモンド・ヴァレンタインよりも好きだし、確かに紳士とはなんぞや的なエッセンスやスパイ映画のオマージュ的な演出は減ったけど、おバカ映画として楽しめました。にしてもパワープレイな展開は多かったよねw

そこもまたおバカ映画w

・スリービルボード
私はデヴィッド・マメットっていう脚本家が大好きなんだけど、決してお行儀が良くない人たちが怒りまくってて、その怒りが連鎖を生んで、その怒りの内容が現代風刺的な部分を持ちつつ、でもちゃんと人間臭いいい部分を描いてる所が、ちょっとデイヴィッド・マメット的というか、とっても私好みで、今年観た映画の中でも結構印象に残ってます。

・僕の名前はズッキーニ
クレイアニメのフランス映画で、親と暮らせなくなった子供たちの施設っていうちょっとヘビーな舞台設定なんだけど、そういった部分がありつつあんまり重くなり過ぎない内容になっててとても楽しめた。キャラクター達もかわいいし、彼らの感情が表に出るシーンもとってもヘビーであえて沈黙させてる部分もあったんだけど、キャラクター自体がかわいいから、あんまり重くなりすぎてない。

・グレイテスト・ショーマン
実在の人物PTバーナムとその周りの人たちを殺菌して作ったサクセスストーリー。実話をベースにした話と括りたくないwパワフルではあったけど私好みの映画じゃなかった。内容も凡庸。

・シェイプ・オブ・ウォーター
こちらも内容が特別珍しい映画ではなかったんだけど、出演者の演技が素晴らしかった。ヒロインの女性が、社会的な地位は高くないんだけど可哀相な悲劇のヒロインでは決してなくて、しかも私には結構嫌で歪んだ女に見えて、そのヒロインが結構嫌で歪んだ手段も交えながら、でも彼女の純愛を半魚人と育んでいく過程にとても引き込まれた。悪役の男性が救いようがないただの悪役に描こうとしてる節があって若干残念だった。

・15時17分、パリ行き
実際に起きた出来事を、その実際に起きた出来事の当事者たちが演じている、手の込んだ再現VTR。イーストウッドはイーストウッド作品ってだけで映画を観るって決めてるいわゆる「監督買い」をしている映画監督の一人なんだけど、結構当たりと外れがある監督でもあると思っていて、この作品も普通の人たち(軍人ではあるんだけど)が偶然テロに居合わせて、それをなんとかしちゃったけど、何故彼らだからできたのか。的な部分に焦点をあてていて、それ自体はいい感じなんだけど、「ほら?俺の言いたいこと分かっただろ?」感が強くてあんまり好きになれなかったw

個人的に当たりのイーストウッド映画は言いたいことがすんなり入ってきて、外れのイーストウッド映画はイーストウッドのドヤ顔がうかんじゃうんですよねwこれは完全に後者だったw

・BPM ビート・パー・ミニット
エイズ問題が本格的に表面化する80年代末期~90年代前半の実在するAIDS感染者及びその支援者による団体“ACTUP”っていう活動家達がどんな感じだったのか、AIDS感染者かつグループの中心人物ともう一人の間の恋愛を通じて、その活動家の末路をケースとして取り扱ったドキュメンタリータッチの映画。前半はドキュメンタリー、後半はラブストーリーって構図になってるんだけど、前半~後半にかけてグループの中で死者が出始めて以降、組織が組織として機能しなくなっていく様がとってもリアルだった。AIDSの団体で同性愛者も沢山出てくるんだけど、劇中がっつり男同士のSEXシーンを流してるので一緒に観る相手は選びましょうw

・レディ・プレイヤー1
スピルバーグが80年代SFライクなソシャゲを舞台にワンピースをやってる映画()オタク好みなエッセンスを沢山ちりばめていて楽しめる映画、と楽しみにしていたんですが、内容はいかにもなハリウッドエンターテイメント映画で、オタクエッセンスも含めてキャラクターに説明させすぎで、何より、この内容ならとっくに3つの鍵は回収されてても全くおかしくなくね?って気持ちが先行しちゃって、純粋に楽しめなかった。スピルバーグといえばなにかとインパクトがある瞬間を演出するのが上手い人なんだけど、この映画に関してはインパクトがあって記憶に残る要素が皆無だった。

・ウィンストン・チャーチル/ヒトラーから世界を救った男
ネトウヨノリな映画って言われそうな映画()第二次世界大戦中、いつナチスドイツによる本土掌握が始まってもおかしくない状態にあるイギリスにおいて、戦うべきか、融和路線をとるべきかずっとわちゃわちゃやってる映画で、袋叩きにされながらも最終的にチャーチルが周りを納得させる決断を出すまでの映画。ウィンストン・チャーチルの事はよくわからないんだけど、そっくりと言われるゲイリー・オールドマンが演じるキャラクターに引き込まれて、最後チャーチルが周りを納得させるシーンでよっしゃーって気持ちになるので、そういうとこはアメリカンなのかもしれないw

・リズと青い鳥
響けユーフォニアムのアニメ化。TVシリーズ同様京都アニメーションがやってるんだけど、TVシリーズと違って、絵のタッチが聲の形寄りで、演出も主人公もTVシリーズとは全く違う。原作は同じ小説のシリーズでまだTVシリーズではカバーしてない(これからやるらしい)部分なんだけど、TVシリーズが単純に吹奏楽コンクール制覇を主軸にその他人間ドラマを描くスポ魂ものなのに対して、こっちはもっとキャラクターの自立等の内面とそれにあたって、主人公が自分のソロパートを表現力を持って演奏できるようになるまでの過程を重視している。私はシリーズのファンで原作を既に読んでいたのですが、好みの演出方法でした。

・君の名前で僕を呼んで
80年代の北イタリアの別荘地を舞台に、インテリな両親を持つインテリな息子と、インテリな父親のもとに居候する学生の当時は完全にタブーとされていた同性愛を描く映画。主人公(?)を演じるティモシー・シャラメ(ヘッダーの画像の俳優)がめちゃめちゃイケメンで、思春期特有の抑えきれない感情、しかもそれがめちゃめちゃタブーとされてる同姓への恋心に葛藤する様もすごく良く演じていた。正直今年観た映画の中で暫定一番好きです。何やら続編を撮る話もあるみたいだけど、同性愛に拘る必要がないし、ティモシー・シャラメ演じるキャラクターがどう変化していくのかとても楽しみ。

・アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
予告編からネタバレされてる感じなのでネタバレするとアベンジャーズが大敗北して、さあここからどうする?という所までを描いた映画。アイアンマンから続くMCU映画はこれをやるために10年もMCUを構築していて、やっとその最終章の前編をこの映画を通じてやれたといった感じ。思いっきりネタバレしますが、私が大好きなスパイダーマンが死んじゃって残念。最終章となるであろう後編が楽しみ。

・レディ・バード
今最も注目している若手女優シアーシャ・ローナンが思春期特有の悩みを抱えた女子高生を演じる青春映画。進路や友情や恋愛もテーマの中に含まれているけど、一番のテーマは母親との関係と自立。とはいえ、ゲイの友人が出てきたり、養子しかもラテンアメリカ系の兄がいたり、その兄の学校で刺殺事件が起きたり、一番の親友は片親だったりと、アメリカ社会ではそういった事が日常茶飯事なんだなーといった部分も垣間見れたり、単純にアメリカ社会に住む女子高生のリアルが描かれている部分も多々。スウィート17モンスターっていう同じく思春期こじらせた女子高生を描いた映画があって、この映画とそれと比較をしてる人が多くて、かくいう私もスウィート17モンスターをほうふつとさせるなーって思ったのですが、個人的にはレディ・バードの方が好きです。シアーシャ・ローナンは今後も大注目ですね。彼女が「かもめ」っていう有名な戯曲の映画版に出てるみたいなのですが、それがとても見たい。

あ、この映画にもティモシー・シャラメが出てます。恐ろしく痛々しい中二病を演じてますw

リストアップしわすれている映画ももしかしたらありますが、所詮忘れてしまう程度のインパクトだったという事で(笑)


番外編その1:映画館でみときゃーよかったーって映画

娼年
ペンタゴンペーパーズ/最高の機密文書
ラッキー


番外編その2:これは映画館でみるぞーって映画

アリタ:バトル・エンジェル
劇場版ポケットモンスター みんなの物語
追想(2018)
プーと大人になった僕