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矛盾すら愛してあげたい




記憶を消すことはできないから、自分の中でどう受け止めて処理をしていくべきか、過去はどう足掻いても変えられないことを知っているから、起きてしまった出来事を自分の中で仕方ないと思うことで、感情の波ができるだけ荒立たないようにしている、それが最善の方法で、自分の中で正解だと思っていたけれど、最近になってそんな自分を疑うことが増えた

人によって我慢できる度量は違うと思っているから、私はその度量が平均より少し大きい気がしている、厳しいことを言うことも時には優しさだよと友人に言われて、言った方がいいこともあるのだと気付かされたこともある

自分との関係が深ければ深いほど、言ってしまうことによって関係が少しでも壊れたりすることを恐れて言えなかった、ということが大人になってから何回かある、お互いの想いをぶつけ合うことでより深まる仲があることも充分に理解できるけど、私にはそうゆう経験がまだ足りていない、産まれも育ちも何もかも違う人間が全てを心から分かり合うなんてできないと、そう思っている自分が何年も心に住んでいるせいでもある

思っていることがないわけではないが、自分が何かを言ったことによって変わらないのなら、わざわざ言う必要もないし、相手との関係が悪くなる未来が見えているなら言わない、相手の傷つく顔が見たくないから言わない、嫌われるのが怖いから言わない、そうやって自分でも気付かないうちに自分に蓋をしていたんじゃないかと最近考えている

人が我慢を重ねれば、それがストレスになって、身体や睡眠などに影響が出てくるものだけど、私は人よりも健康だし眠れない夜も滅多にないから、仕方ないで片付けられることは我慢ではないと思っていた、それでも我慢とは言わずとも自分の中で生まれた感情を、自分の中で殺して初めからなかったことにしていた気もする

私の心には長生きしたい自分とはやく死にたい自分が混在している、少し前までそんな矛盾した心を受け入れられずに涙を流したりしていたけど、今はそんな自分を前より受け入れられているし、矛盾すらも愛したいと思っている、勿論精神的に落ちてしまった時には、死にたい自分が心を支配してしまうのだけれど、それが永遠に続くわけではないということも気づくことができた

私が抱えているものは他人にとってはくだらなくてちっぽけでどうでもいいことだけれど、私にとってはとても大切なものだということ、自分の気持ちに蓋をせず考えることを放棄せず涙を流すことも許してあげたいと今は思っている、悲しいことも辛いことも、そんなこともあったなと、ちゃんと過去にできるようにしたいし、はやく時間が経ってほしい、そう思っているけれど、自分の痛みをなかったことにするのではなく、ちゃんと受け止めて経験にする、何も考えず漠然と生きていたけれど、考えなきゃいけないことがたくさんあると気づいた

考えることは自分を知るということになるから、自分の嫌いな部分を改めて思い知ることになるから避けていたし、避けたいことだけれど、自分を知ることによって昔よりも自分の扱いが上手くなった気がする

それでもまだまだ自分のことは理解できないし、矛盾だらけで面倒臭い人間だけれど、死なない限り私は私の身体と心で生きていかなければいけない、だからどれくらい時間がかかるか分からないけど、まずは自分を愛する努力をしてみようと思う



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