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『東京すみっこごはん』シリーズあとがき

『東京すみっこごはん』シリーズ あとがき

 そんなわけで、初めましての方も、何度目かの方も、こんにちは。
成田名璃子です。
ついに、『東京すみっこごはん』シリーズの最終巻が刊行されました。皆様にとても愛され、気がつけば累計25万部を突破した人気シリーズとなりました。拙著をお迎えしてくださった読者の皆様にも、ここまで導いてくださった担当のお二人にも、さらに印刷から店頭での販売まで拙著に関わってくださったすべての皆様にも、感謝の気持ちでいっぱいです。
 この本を書いたのは、酒飲み書店員大賞という素敵すぎる賞を受賞したあとでした。よく登場人物が勝手に動き出してストーリーを紡いでいく、と言いますが、受賞作である『ベンチウォーマーズ』でようやくそんな体験ができた私は、登場人物を追いかけて書く楽しさに目覚めた直後で、すみっこごはんの登場人物達も、頭の中でしょっちゅうかしましくしゃべっていたのを懐かしく思い出します。
 すみっこごはんを執筆した五年間は、新しい命を預かったり、父を亡くしたり、命についても考えることの多かった時期でもありました。この世界にいること、自分をとりまく人々とともにいること自体が、とんでもなく美しいことで奇跡そのものなのだと、今思えばですが、そんな気持ちがどの行間にも込められていた気がします。
 そもそも、すみっこごはんという物語が、まだまだ執筆修行中である私の原稿をびしばしと磨き上げてくださった編集のお二人とともにあったこと、その奇跡のたまものです。本当にありがとうございました。
(この辺でモリコーネのニューシネマパラダイス流れる)
 皆さんは、どんな一日を過ごしていますか? 苦みの強い日、辛すぎた日、しょっぱすぎて涙目になった日。どんな日も、ごはんを食べていれば大丈夫。大丈夫なんだからね。
 と由佳の言葉を借りつつ、次にお会いする時まで、お元気で。ごきげんよう~♪ 

 ☆光文社さんの情報サイト『Yomeba!』にて、“東京すみっこごはん”シリーズの特設サイトが公開されています。ここでしか読めないショートストーリーもありますよ♪ レアな後日談となっております!みなさま、ぜひ読んでみてください~。ネタバレになるので、シリーズを読破してからがおススメです♪   https://yomeba-web.jp/special/sumikkogohan/

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