2月2日に思うこと:中学受験と戦友
毎年、2月2日になると、中学受験と、私のかつての戦友について考える。
なんとなくはじまった中学受験への道
私は特別勉強ができる子ではなかった。幼稚園から英会話や絵画教室、小学校1年からは公文式に毎週通わせてくれたり、ランドセルは綺麗な赤、かわいいスカートも買い揃えてくれていた両親の期待とは裏腹に、私は隙あらば男の子に混じって木登りやドッチボールに明け暮れスボンを泥だらけにし、英会話では大号泣、公文では答えを写してさもありなん顔で提出して逃げ帰るような子だった。おてんばと言えば聞こえはいいが、親の期待をなんども裏切り、随分と振り回してしまったように思う。
そんな私に転機が訪れる。近所(文字通り、向かいの家だった)に住む幼馴染の女の子(仮にKちゃんと呼ぶ)に、進学塾への体験にいっしょに行かないかと誘われたのだ。
毎日の遊びになんとなく飽きてきていた私は、ほんとうになんの気無しにその誘いに乗った。"オトコンナ"(男女)というあだ名がつくくらいに男勝りだった私。真面目なやつらを冷やかしてやるぜ、くらいに思っていたと思う。初めて「塾」という場所に足を踏み入れた。
体験授業ではべらぼうに褒められた記憶がある。一問解ければ「さすが、素晴らしいね!」「きみは天才かもしれない」。ふだん先生から叱られるか呆れられるかばかりだった私に、その小さな褒め言葉は染み渡った。(受験中までこの時の一言、とりわけ「天才かもしれない」の部分、を信じ続けることになる。模試でどれだけ悪い点を叩き出してもこれを盲信していたからへっちゃらでいられた。)そして帰宅後開口一番に「ママ!わたし中学受験するわ」と言った。
一族みんな高卒、未知の進路に両親は
「よし、本気でやりなさいね。」
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