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風景写真と目で見る風景④ー絵本工房ー

毎週土曜日に絵本工房では、世界観づくりの一環で好きだなぁと感じた街の写真を絵に描いています。

ただ、どうも写真を基に描いた街に違和感があるんです。絵を描くまで全く気づかなかったのですが、どうやらカメラで撮る写真と人間の目で見る風景は一緒じゃなさそう。実際にそこにいるように感じる街を描きたいです。

この記事では、目で視るしくみを掘り下げて、風景写真と体感する風景の違いを考えます。


目で視るしくみ

”目で視る”のプロセスを調べると、ざっくり4ステップありました。

①眼に光が入る
②網膜に光が届く
③光が当たった場所の神経が電気信号を出す
④脳が電気信号を解析・調整し・認識する

”見える”って実はすごいしくみでした。生物学やら医学やらで、奥がとっても深い。でもこのしくみが分かれば、感覚に訴えかける絵に近づける気がします!頑張っていきます。

今回は”④脳が電気信号を解析・調整し・認識する”のしくみから、絵を体感(目で見た風景)に近づける方法を考えていきます。


④脳が電気信号を解析・調整し・認識する 〜つじつま〜

実際光景は、脳にって画像補正されています。人間誰もが自動補正機能を持っていて、実は実体をほとんど認識していません。何に沿って自動補正がかかるかというと、個人が培ってきた”概念”です。

脳の自動概念よせ機能の力は絶大です。
例えば、段差があると思って歩いた平坦な道でガクッとつまづく。段差は見えていた気になっていただけです。
例えば、遠くに望む富士山が綺麗で写真や動画にとって見たらすっごく小さい。富士山は大きいというイメージが実際より大きく見せていただけです。

現実ではなく脳の作り出した補正した世界を私たちは見ています。


絵に応用するとしたら・・・

絵を描くというのは、少なからず時間がかかります。そのため、写真にとってじっくり描くことが多いです。ここにおっきな問題がありました。
風景写真のような絵ではなく、体感する風景を描くたいのに、モチーフにしていたのは写真ばかりだったんです。

脳の自動補正を絵にすることが、体感する風景を描くことになります。脳の自動補正が”概念”によるものだとしたら、概念のまま描けばいいはず。写真を見過ぎない。概念(感覚)を信じて描く、が応用になりそうです。
・・・「よく見て描く」の基本と矛盾しそう
ひとまずは、人が印象を強く持つものは大きく描く。ここから始めます。


まとめ

今回は、風景写真と目で見る風景の違いを『④脳が電気信号を解析・調整し・認識する』しくみから考えました。月やスカイツリー、花火など写真では存在感が小さくなるものが目で見ると大きくなります。

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