面接に現れたおじいちゃん
人事部という専門部署を立ち上げる程の規模ではない会社の採用活動に、私はここ数年携わっている。
昨年は、面接前に会社概要を説明しつつアイスブレイクなる役割を担ってきた。
『今日の面接は…47歳、男性。』
会社には47歳が二人いたので、年齢から何となくの人物像を想像していた。
面接時間5分前、ipadにはいった説明資料を開いてテーブルに着いた私は、
ノックもなく勢いよく開かれる扉から、中腰の人物が飛び込んで来るのを見た。
丸まった背中、よれた緑色のセーター、急いで来たであろう乱れた髪のおじいちゃん…
一瞬、社内全員の動きが止まった。
『面接に…きました』
普段何事にも動じない、男性社員が声をかけた。『今日、面接される方ですね。こちらへどうぞ。』
そして、脳内が大混乱をおこしている私の目の前に、そのおじいちゃんがやってきた。
『このおじいちゃんが47歳…?私より○歳年下なのに…おじいちゃん??』
一つの事に着目すると、そこから思考が離れない私の特性がフル活動している。
目の前に座ったおじいちゃん…いや47歳男性に、脳が大混乱を起こしながら何とか対応をしようとした私は、その男性の頭皮が透けて見えた瞬間、記憶が飛んだ。
多分…狼狽感ハンパない態度で、会社概要の説明をしてしまったんだろうなー、失礼な事をしてしまった…
しかし、そんな自分の失態よりも、年下の男性がおじいちゃんに見えた衝撃の方が大きかった。
老いに抗わないと、老いる!
私も十分過ぎる程その立ち位置にいるんだという事実。
萬田久子の名言『年齢はただの数字』は、年齢に負けない見た目を言うが、己をしっかり見つめ、戦わなければならないと諭している言葉だ。
決意新たに、スキンケア用品をエイジングに寄ったものに一新し、メイクも動画を見て勉強。美容院にも行き、ストレッチを毎日行っている。
衝撃の出会いに感謝しつつ…
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最後まで読んでいただき、
ありがとうございます(^^)♡
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