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通い慣れた美容院の、たった一つの想い


私は小学生の頃からずっと同じ美容院に通っている。

毎回同じ人が担当してくれて、いつも話の話題が更新されていく。



今回は美容院で聞いた、『お店らしさを守りたい』というお話───



美容院への疑問湧く



その美容院には元々母が通っており、私も子どもの頃から一緒に通っていました。


田舎にポツンとたたずむ店舗



あるときふと、「このお店は常連さんばかりがきているんじゃないか?」と疑問が湧きました。


  • 大手の広告サイトにも載せていない。

  • HPも特にこだわった作りではない。

  • SNSもほとんど更新していない


失礼ながらにも、「こんな田舎だったら、もっと集客に力を入れた方がいいんじゃないか」と思ってしまったんです。



通い慣れた美容院の実態を聞く



子どもの頃から通い続けている美容院

担当もずっと一緒



最近は新規のお客さん結構多いですか?

「お陰様で結構入ってくれてるよ。」



(へぇ〜新しい人も来てるんだ。)



どんな風に知って来てくれる人が多いんですか?

「うちは口コミで来てくれるお客さんがほとんどなんだ。」



…まさかまさかの口コミ。

口コミがほとんどなんて、あまり聞かないよなぁ…



気になる。経営者の思い気になる───



私、経営者の思いを聞く



どんな思いでこのお店を経営しているのか。

お店に対する思いを聞いてみる。


うちは店舗展開せずにここだけでやっている。
もちろん店舗展開した方が儲かることは分かっている。
でも、うちのお店らしさを崩したくないんだよね。
うちはうちのお店らしさを崩さず、お客さんを増やしたいんだ。

“お店らしさ”か。


店舗を増やすと、どうしても雇う人を増やすことになるでしょ?
でもその人たちが各々のやり方で対応したら、このお店らしさが消えちゃうじゃない。

たしかに、大きくなればなるほど“そのお店”ってより、“あの美容師さん”を目当てで行く人が多いかも。


実はサイト広告を出したこともあるんだ。
でもね、そういう人たちっていつも転々としてる人なんだよ。
クーポン出てるから、こっち行こうあっち行こうって。

大手広告サイトとか、クーポンたくさんあるもんな。


うちはそういうお客さんの層を求めていない。
そういう人たちで、既存のお客さんの予約が取りずらくなってしまうのも、嫌なんだよね。
うちのお店らしさを求めている人に来てほしい思いが強いんだ。




あぁ、そう言えば。

私が学生の頃、髪の毛を明るくしたかったとき。
髪の毛の痛みを考えて、少しでも痛まずに明るくできる方法を考えてくれた。


ヘアセットをお願いしたとき。
「これなら自分でできるから、わざわざお金を払ってうちに来る必要ないよ。今やり方を教えてあげる!」ってレクチャーしてくれた。




「お店の利益を考えたらやるけど、髪の毛のことを考えたらやらない方がいい。」というアドバイスを何度ももらっていた。



言葉にしなくても伝わる想い



子どもの頃から当たり前のように通っていたから、自分がどれだけこのお店を好んで通っていたのか、考えたこともなかった。



しかし私は、他のお店に通うことは少しも考えたことがないくらい、この美容院が好きだということにこの日気づく。



言葉にしなくても伝わる『お店の想い』
肌で自然と感じていた。

そんな想いを感じているお客さんで、このお店は溢れているのだ。



私も一つのぶれない想いを、いつまでも持ち続けていきたいと感じた。



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