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子どもの理解力や成長度合いは人それぞれ

奥州市で行われたバスケ男子日本代表のイラン戦を観戦してからというものの、男子A代表、男子U19、女子A代表の試合をよく観ている。ここ最近は午前中はオオタニサンで午後はバスケが日常に楽しみを加えてくれている気がする(笑)

今回は「ACSM Essentials of Youth Fitness」ではなく、日々の指導から感じたことについて書きます。

慣れって怖いなと感じたこと

普段は高校生を対象にトレーニング指導に従事しています。つまり、成長して卒業していく生徒もいれば、大きな期待(不安も?)を抱いて入学してくる生徒も多くいます。

入学してくる生徒の運動能力は千差万別ですし、それまでにどんなトレーニングを行ってきたかも様々です。去年のコロナ休校を除くいつもの流れですと、新入生は4-5月に自体重中心のレジスタンストレーニングや柔軟性トレーニングで筋力や柔軟性の土台を構築し、6月頃からバーベルやダンベルを用いて負荷を漸増させていきます。その中で、様々な種目を用いるのですが、フォームのポイントを忘れてセットに取り組む生徒も少なくないのが現状です。正直なところ、「過去に2-3回言ってるのに、なんで簡単に間違ったフォーム設定でセット始めるかな・・・」と少しイライラすることもありますし、「そろそろマジで覚えろよ、これじゃ前に進めねえよ!」という感じにちょっと強めの口調で言ってしまうときもあります。

ただその後に振り返ってみると、高校生を指導し始めた当初は粘り強く何回も丁寧に教えていたことを思い出しました。丁寧に修正指導を加えることで、自分の体への理解と併せて間違いも無くなっていきました。ただ全員が該当するわけではなく、2年生になっても間違いを繰り返す子もいました。このままじゃ良いトレーニング文化なんか構築できるわけないと思い、その2年生にちょっと強めに注意を促したこともあります。それからは、少しづつですがフォームを間違えるということが無くなっていきました。

強い口調で修正指導すれば、フォームの間違いは減りやすいかもしれません。一方で、生徒は「とにかくこの種目を行うときはこの足幅で!」というような覚え方をしてしまって、「〇〇の種目では何でこの足幅なんだろう?もっと広くすればより効果的に筋肉に効くんじゃないかな?」などのような、自分の体や運動種目に対して問いを持つことには繋がっていないのかなと感じることもあります。つまり、強い口調での指導(頻繁ではないですが)は“楽”な分、そこに頼り始めている自分がいるかな~と思い、慣れの怖さを少し感じました。

生徒の理解力や成長度合いは様々である

1回で説明して理解できる子もいれば、複数回の説明が必要な子もいます。
言葉で理解しやすい子もいれば、デモを見て理解する子もいます。

理解の仕方は人それぞれだと思います。1回の説明で理解する子の方が、複数回かかる子よりも理解力があると言われる世の中ですが、果たして本当にそうなのだろうか。1回の説明で理解できたのは、“言われたことだけ”を行動に移せているだけかもしれない。複数回かかっても、言われたことの本当の目的や本質を理解できる方が良いと思う。

理解する過程やスピードは人それぞれということは分かっているつもりでも、チーム単位での指導となると、やはり“分かっているつもりなだけ”ということを痛感することが多い。

コーチ自身が余裕を持つことが大事?

抽象的になってしまうが、コーチ側が余裕を持つことが大事かなと思う。生徒一人一人の特性や性格を細かく把握するのは難しいですが、それぞれの成長段階や次の段階を把握しておいて、どんな声掛けが必要か、どんなトレーニングプログラムが必要か、そしてそれらのことを考える余裕を持つことが必要かなと思います。私の場合、余裕がないと強い口調で無理やり律しようと試みるのかもしれません。

まとめ

✓生徒の理解度や成長度合いは個々人によって異なる
✓1回の説明で理解できるから理解力が高いのか?
✓強い口調で律せば楽かもだが、生徒の成長に貢献しているのか?
✓生徒それぞれが異なることを理解して指導するには余裕が必要






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