見出し画像

山本有三記念館(東京都三鷹市・三鷹駅)

三鷹駅と吉祥寺駅の間くらいにあるのが作家であり参議院議員でもあった山本有三の記念館。邸宅をそのまま利用した記念館で、広大な庭園もある。戦前〜戦後の10年間ほど住んでいたこの家、戦後に進駐軍の接収に遭って転居したものの、建物自体はずっと残されており記念館として生まれ変わっている。

館内は2階建てで、1階はそのまま応接間や食堂が残されている。マントルピースも残っている。もともと劇作家として活動した後、小説家として大成していったその経緯が解説されている。代表作である『米百俵』や『路傍の石』をここで執筆していたという。

食堂やらマントルピースやら

階段を上がって2階へ上がると、今回の企画展ではその『路傍の石』に関しての展示を中心に行なっている。貧乏な暮らしをしていた少年が、周囲の人たちと出逢って成長して行く、という物語で、第一部で未完となっている作品ではあるけれど、ちょうど少年が青年になろうしているところで終わっており、作品自体は綺麗にまとまっている。なぜ未完となったのか、という経緯だったり、主人公の少年像について解説していて興味深い。

意外とシンプルな書斎

実は「文化の日」という名称は山本有三によるものだそう。少年少女の教育に取り組み、国語教科書の編集など山本有三。一部の部屋では子供用の閲覧室もある。そのためかトイレ(洋式)も子供用の小用トイレが用意されているというこだわりが見られる。

階段の下にトイレ トイレは大事


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?