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明治学院大学歴史館(東京都港区・白金台駅)

白金台からすぐに見える八芳園。四方八方どこを見ても美しいことから名付けられた庭園のあるいつか訪れてみたいレストラン・結婚式場である。創業80年を誇るこの近くに、さらに歴史の深い大学として周囲の目を引く建物のある明治学院大学がある。

都内で最古となる宣教師館であるインブリー館礼拝堂、そして明治学院記念館の三つは文化財に指定されており、学外からその様子を見るだけで歴史が長い建物だということがわかる。最も古いインブリー館と翌年に建てられた明治学院記念館は130年ほど前に建てられたもので、歴史館はこの記念館の1階になる。

隣のインブリー館も雰囲気が良い(外観のみ)

礼拝堂や宣教師館があることからわかるように元々はヘボン式ローマ字を広めた人物として知られる宣教師のヘボンが幕末の横浜に開いた塾が起源とされている。横浜の山手エリアには今でも外国人居留地の名残があるけれど、山手エリア内にあるフェリス女学院も起源を同じくしている。明治になって東京の築地にできた外国人居住地へ移転し築地大学校を経て現在の白金の地に移ったのが1887年である。幕末から明治の変動期に宣教師が学校を作ることは並大抵の苦労ではなく、外国人排斥事件もまだ根強く残る中で襲撃を受けたりということもあったという。

歴史館の階段も良い雰囲気 展示室は1階のみ

草創期にはヘボンにキリスト教を学んだ井深梶之助が二代目の総理(学長)としてキリスト教教育を守ったという。出身者にはのちに校歌の作詞も行なった島崎藤村や、ノーベル賞の候補になった活動家の賀川豊彦がいる。
展示室自体は記念館1階の一角のみで決して広くはないものの間近に見る建物の意匠を味わえるのは面白い。時間によっては隣接する礼拝堂で演奏もされるという。トイレはなし。

隣の礼拝堂もまた格別

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