「太いジーンズ」はオジサンの始まり?否、太いジーンズが今キテます!久々のデニム特集!
「太いジーンズ」はオジサンの始まり、なのか?むしろ今太いジーンズこそが求められている!ただし…
私がオシャレというものに目覚めた中学生の頃は、まずリーバイスなりエドウィンなり「しっかりとしたデニムを一本買う」というところがスタート地点だったように思います。
記憶はおぼろげなのですが、その頃は雑誌も「初心者も、まずはデニム買え!」という風潮だったような…。
と言うよりは、その頃はデニムかチノパンしか、選択肢が無かったのです。本当に!
一方で昨今は、ファッションのスタートには「スキニーデニムを買おう」ということになっていますよね。
これは元々は2000年台に巻き起こったディオールオムによる細身トレンドに端を発するものです。
上位のファッションブランドは軒並み過剰とも言える細身なシルエットを取り入れて、それがどんどん中位、下位のブランドへと普及し、それまでのダボダボっとしたファッションをどんどん淘汰していきました。
それが行き着くところまで行き着いた結果が「初心者もまずはスキニーデニムを買おう」という指南なのです。
掲題の「『太いジーンズ『はオジサンの始まり」というのは、ファッションアドバイザーの大山 旬氏がダイヤモンド・オンラインでの連載で語った言葉なのですが、ヤフーニュースにもなったりと様々な反響があったようです。
これは従来の典型的なストレートタイプのジーンズをやり玉に挙げるものであり、未だ穿いている人も多いですから反発も多かったみたいですね。
太いジーンズを穿いているとオジサンで、「大人の男」はテーパードやスキニーデニムを穿け、と一方的に言うのですから、そりゃ反発したくもなりますよね。
と言うか、何故日本人ってよってたかって「オジサン」をこんなにいじめるのでしょうか…?誰だってオジサンになるし…。
ただ一方で、こうやってズバッと言ってくれる人のマニュアルをありがたがってしまうのも、また事実なんですよね。
私にも他分野でそういうこと、ありますもん…。
まあそれはさておき、こういった「とりあえず○○を買っておけ!」という初心者指南が本当に行き着く所まで行くと、オシャレを自認する層はこぞって逆のことをしたくなるのが常です。
というか今、人気上位の(国内)ブランドでスキニーデニムを作っているところなんてまずありませんから。
むしろ、初心者指南で穿くなと言われている太いジーンズや、もっと行くと「絶対駄目!」と言われているカーゴパンツすら復活の兆しを見せています。
太いジーンズ復活のポイントとしては、デニムという素材の特徴が関係します。
デニムという素材はウールのスラックスなどと違って、私が「シルエット形成力」と呼んでいる力が弱いんですね。
この「シルエット形成力」というのは、着る人の元々のスタイルの良さに依存せずに、服が自分でシルエットを作ってくれる力のことです。
ウール(あるいはこれに準ずる素材)のスラックスなどは、このシルエット形成力が高いので、初心者の方にはこちらをオススメしたいと思っています。
ジーンズは中途半端に細いものを選んでしまうと、よほど骨格が良いとかで無い限り、ゴワゴワ、しわしわのだらしないシルエットになりやすいですから。
そうなってしまうと、そんなの脱いでスキニーデニムを穿け!と言われてしまいます。
(ぶっちゃけそれもトレンドによっては「アリ」になってしまうのがトレンドの恐ろしいところですが…)
だからある程度太めで、生地が脚から離れてくれて、シルエットを作ってくれるものが良いんですね。
もう1つはトップスの大型化です。
ボトムス以上にトップスの大型化は先行して進んでおり、これにスキニーデニムを合わせてしまうと、どうしても相対的に下半身が小さく見えてしまいます。
この状態になると、脚が短く見える上に、脚の太さ、パツパツ感なども強調されてしまうし、良いことがありません。
もちろんワイドデニムだって、太い分タテに細長い感じが減って、脚は多少短く見えるのですが、それでもバランスは良くなります。
シルエット形成力の問題と、大型化するトップスへの対応から、ある程度太めのジーンズが今求められているし、私も今ジーンズを穿きたい!という場合はオススメしますね。
繰り返しますが、太いジーンズが求められている!と言っても、今はまだトレンドに敏感なごくごく僅かな層にのみ、です。
そして一時期の「猫も杓子もとりあえずスキニーデニム」のように、皆がデニムに回帰し、ワイドデニムを履くようには、おそらくならないでしょう。
「デニムがトレンド!」となったとしても、それは小規模なものに収まるはずです。
と言うのも、やっぱりデニムって履き心地は決して良いものではないですから…。
また今のデニムのトレンドは「デニムにしか再現出来ない、独特のあの感じをまた楽しもうぜ!」ということから始まっていたりするので、デニムそのものから極端に素材を変えることは許されません。
その結果、どうしたって履き心地は二の次になります(今回の特集では、履き心地が良いものも紹介していますけどね)。
デニムの履き心地の悪さから、他の選択肢へと分散し、「デニム離れ」が起こったのですから、また皆が皆デニムに戻ってくるなんてことはありえないでしょう。
私としても、スラックスをはじめデニム以外にも履き心地が良く、かつシルエットも綺麗に作ってくれるパンツが今はたくさんあるので、無理して今デニムを穿く必要性は全然無いと思っています。
ただそれでも…なんかデニム穿きたくなってきた、という方には、デニムの持つ魅力をあくまで「現代的に」伝えるブランド達を紹介しましょう。
また手軽にワイドデニムのトレンドを再現出来るムジラボのアイテムも紹介していますよ。
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