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視覚障害生徒にとって、集団討議のある総合型選抜入試は不利ですか?

弱視高校生からの質問をいただきました。

「総合型選抜で受験しようと考えているのですが、入試に集団討議があり、これは目が見えにくい自分には不利なのではないかと思うのですが、奈良さんはどう思いますか?」

結論からいうと、
全く問題ありません。

集団討議で困ることは、
誰がどこにいて、誰が何を発言したかがわからないこと、
裏を返せば
誰がどこにいて、誰がなにをしゃべっているのかさえわかればほぼ問題ないのです。

そのために、どうするか。

まず、集団討議がはじまるときの自己紹介で
「私は目が見えにくいので、発言するときには名前をいってから発言をしてもらえると助かります」
とお願いすること。

また、集団討議の全体をコントロールするためにできれば司会進行役を引き受けることです。
司会進行は会話の交通整理役なので、誰が何をしゃべっているのかを頭で整理しながら議論を信仰するわけです。

え?そんな高度なこと、奈良さんじゃないとできないですよね?

いやいや、これは練習すればできるようになるんですよ。
むしろ、練習をすることが大切です。
私もいきなりできるようになったわけではありません。

よく見える人たちの世界では話を聞きながら、
「メモをとりなさい。めもをとる習慣をつけなさい」
といいますよね。

でも、眼がみえにくいとメモをとることはできても、見える人みたいにとたメモをみながら会話を整理することは難しい。

そこで、聞いたことをの中からキーワードになる用語にアンダーラインをひきながら脳内メモリに眼もをする癖をつけるようにします。
これも練習が必要です。
練習さえすればできるようになります。

私も見えていたころは全然記憶できなかったのですが、
弱視になってから今まで使っていなかった記憶容量を使うようになりました。

高校生であれば、まだまだ若いのでちょっと練習すればすぐにできるようになりますよ。

先日も視覚障害のある生徒さんたちと集団討議の練習をやってみました。
とても楽しかったです。
もし、受験準備も含めてこういう集まりに参加してみたいという方がいればご連絡くださいね。
オンラインでやっているのでどこからでも参加できますよ。

一番もったいないのは、視覚障害があるとこの入試は不利だからと消去法で大学を選ぶこと。あなたが4年間学ぶ大学。絶対に消去法はしないでね。


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