利用者中心で

社会福祉のテキストには、いまは利用者中心で支援を考える、と書かれている。医学モデルと社会モデル、という言葉があるがいまは社会モデルが推進されている。つまり、環境が障害をつくっているということ。障害を取り除くには個人に治療やリハビリを負わせるのではなく、環境を整備しましょうということになる。利用者が自己決定しやすくするのも必要だ。
支援の世界ではこの利用者中心はある程度浸透してきていると思う。
近い分野、医療はどうだろうか。リハビリは?

少し前に買った、座面が電動で昇降し、立ち上がりが楽になる椅子。
リハビリの担当PTは全く教えてくれなかったので、知らないものだと思っていた。そして使いだして非常に便利だったので、こんなのを買った、と言ったら「知ってる」と言われた!
なんで教えてくれなかったの、というと、値段が高いからと。介護保険の人にはレンタルしてもらうように言うけど、と。
は~~??
夜中こけて起き上がるのに2時間も3時間もかかって、と言ったら、それはしんどいな、で終わったPT。足の位置やら手の位置やら教えてくれるだけ。
どれだけしんどくて心が折れてみじめだったことか。
なぜ教えるか教えないかで疑問をもって職場で誰かに相談しなかったのか。
この椅子にたどりつくまで私はものすごく時間を要した。利用者にとって選択肢は多いほうがいい。利用するかは自己決定で決めるべきだと思う。

利用者中心ってこういうことからも考えられるんじゃないかな、と思った。
そのPTには3年以上お世話になったが、このままお願いしても私がしんどい思いをするのは続くだろうと担当を変わってもらった。
今度の人はもう少し寄り添ってくれるといいな。