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仏教×落語

YouTubeライブ『帰ってきた女子仏教とーく』
ご視聴頂いたみなさまありがとうございました!

仏教と落語は縁がある!とういことを楽しくお話できたらいいな~と軽い気持ちで始めたのですが、やはり頭の中にあるものを言葉にするのは難しく、それぞれがそれぞれの方向で威力を発揮したので、ちょっと伝えきれないところもあったかと思います。なので補足的に仏教と落語について書きたいと思います。

『醒酔笑』(せいすいしょう)という本があります。
これはいわゆる笑い話を集めたもので、江戸時代の初め頃に成立したといいます。作者は安楽庵策伝という人。

この人は僧侶でした。策伝が聞いた眠気がふっとぶほど面白い話をまとめて本を作った・・とでもいいましょうか。

『醒酔笑』の序文にはこうあります

  私が小僧の時分より耳にふれては、おもしろく笑いたくなった笑話を反故紙の端に書き留めておいた。(中略)今まで記した笑い話を見ると自然と眠気を醒まして笑うものがある。そのように書き留めたものを『醒酔笑』と名付け、はなはだ恥ずかしい冊子を八巻にまとめて残すことにした。
『醒酔笑』全訳注 講談社学術文庫

策伝は僧侶なので、仏教由来の話を師と仰ぐ僧侶や先輩僧侶などから多数聞いて育ったのでしょう。その他自分で勉強したもの、自分で創作したものなども加えて、膨大な笑話をまとめたのが『醒酔笑』というわけです。

仏教とは仏の教えを言いますが、ありがたいお言葉も役に立つ知識も、伝え方によってはただ眠気を誘うだけ。そこを面白おかしく仕立てることで、人々の心に届くようになったというわけです。

これが落語の原点になりました。現在残る落語には仏教がらみのお話が多くあるのは、そもそも仏教説話が元ネタの笑い話をベースに話が作られたからなんです。

落語は仏教から生まれた、ともいえるのではないでしょうか。

落語の語源は「落とし話」からきているといいます。
オチ(落ち)があるから「落語」なわけです。
策伝の醒酔笑もちゃんとオチがある話ばかりです。
それだけ仏教にまつわる話が、人の心に届く「納得できる内容」なのかもしれません。

『帰ってきた仏教女子とーく』
ご覧になりたいかたはこちらからどうぞ!


https://www.youtube.com/watch?v=GF8DcQN1Q7A&feature=youtu.be


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