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本『ライオンのおやつ』

2019年10月7日 第1刷発行

著者:小川 糸

発行所:ポプラ社

~ゆるゆる読書感想文~

なんだか分からないけどとにかく泣いてデトックスしたい!!という方におススメいたします(笑)

特に、近しい方の最期を見守った方(まだ動ける段階から徐々に弱っていく姿を見守り続けた方)は、だーだー泣けると思います。

私は祖父がちょうど主人公雫と似たような段階を経て逝く様子を見ていたので、泣きすぎてデトックスされたのか肌艶が若干良くなった気がします・・・笑

この本は、死の間際に直面している方々の痛さや不便さが少し理解できるようになっています。「少し」と書いたのは、やはり体験してみないとなかなか理解できないと思ったからです。私はまだ死ぬ段階とは程遠い元気いっぱいの体なので、終末期の痛さや苦痛は想像することしか出来ません。

最後は声が出なくなってしまうことや、体は動かないけど耳は聞こえていること、愛を持って語りかけてくれていることはその人へ必ず伝わることなど、あちらの世界へ旅立とうとしている方へ何をしていいかわからない時のバイブルにもなる気がします。

最期に親しい人達に会っておくって大事なんだな、とつくづく思いました。
病気ですっかり弱ってしまった人を見るのは辛いですけど、会いに行く・お見舞いに行くってやっぱり旅立ちの儀式なんだと思います。
でも嫌ですね・・・ガリガリに痩せて見るからに弱ってしまった人を見るのは辛いものです。。。

魂や見えないエネルギーの存在についても触れられているので、そういうのが苦手な方は苦手かもしれません。

それから、タイトルにもなっている「おやつ」がとてもこの本の温かい部分を増してくれていて、もう毎日おやつたべちゃおー♡と、罪悪感に苛まれている人の背中をそっと押してくれる一冊となっています(いや違う違う!!!なんか間違ってるぞ!!!)

私個人的には、とりあえず泣きたい時に読む秘密道具の一つに入れることにしました♡


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