カツセマサヒコ『明け方の若者たち』を読んで
食らった。この一言に尽きます。
誰もが経験しうる、どうしようもないほどに身も心も焦がして誰かと求め合い、そして失うという出来事。
痩せてあばらの浮いた貧相な身体で、どうにかこうにかシャワーを浴びながら咽び泣く、悲劇のヒロインだったあの日の私が、目に浮かぶよう。
きっとすべての大人たちに、あの頃の青春を思い出させ悶えさせる力を持った、それでいて、青くさい日々を懐かしく美しく感じさせる魅力も兼ね備えた、そんな一冊でした。
あらすじ明大前で開かれた退屈な飲み会。そこで出会っ