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外遊びで拾った「石」を自分へのプチお土産にすると楽しい

まさにタイトルそのまんまの内容です。

※なお「公共の場から石などを持ち帰る行為は違法」という意見もあるようですが、個人でいくつか程度なら問題ないと考えております(※詳しくは最後に)。


ご存知の通り、私は奈良在住の奈良好きで、県内各地のいろんなところに出かけてはふらふらと遊んでいる。

以前は市街地のカフェなどを巡ることも多かったが、いつからが自然の中のほうが落ち着くようになり、外で遊ぶ機会が増えた。近所の山へ登ったり、河原で焚き火をしてみたり、ランニングにいたってはもう十数年も続けている。コロナ禍でこの傾向に拍車がかかり、すっかり新しい生活様式になじんでしまった。

大自然の中で過ごす時間は、それだけで楽しいものだ。鳥の鳴き声を聞いたり、穏やかな日差しを浴びて目を細めてみたり。もともと二上山の麓ののどかな土地に暮らしていながらも、「空気が美味しいな!」などと思ったりもする。


そしてある日のこと。某インテリア雑誌で、海外アーティストの工房の画像を目にする機会があった。詳しくは忘れてしまったが、サンタフェ的な乾いた土地に建物はあり、壁には大きな動物の頭骨やドライフラワーが飾られ、シックな木のシェルフの上には無骨ともいえる器などが並んでいた。

その隣に、なんてことのない普通の「石」が数個並んでいたのだ。それは決して珍しい鉱物や化石のようなものでもない。サイズも様々で、統一感があるわけでもないのだが、とても印象的だった。

おそらく、「この石たちを見ていると、地球のパワーが感じられるんだよ」(※適当です)というようなコメントでもついていたのではなかったかと思う。

自分自身はそういったアーティスト気質とは無縁なもので、ただ普通に「面白いな」と感じただけだったが、ずっと記憶に残っていた。


そして後日、十津川村の天然温泉露天風呂『上湯温泉 河原の湯』でお湯をいただいた際に、ふっと「記念に『石』を持って帰ろう」と思ったのだ。

【ブログ記事】秘湯!川原の大露天風呂『上湯温泉 河原の湯』@十津川村

この露天風呂は、広々とした湯船のすぐ脇に川が流れていて、せせらぎを聞きながら源泉かけ流しの湯を味わえる。河原に降りることもできるので、温泉へ入ったり、川に足を浸してみたりもできる(※川の流れが早い時はくれぐれもご注意を)。

その日は、他のお客さんの姿がなかったのをいいことに、スマホで撮影などもさせていただいた。カメラロールいっぱいの写真たちは、後から楽しい思い出を振り返ることのできる楽しい素材だ。

いつもならこれだけで満足しているが、その時にふっと河原の石を持って帰って」みた。高校球児にとっての「甲子園の砂」みたいなもので、その石を見れば、きっと楽しかったこの時間を思い出せるだろうと。

十津川村の露天風呂の脇で拾った小さな石。しばらくはそれを眺めては「あのお風呂は良かった」と、楽しい記憶を反芻したりした。


それからというもの、外遊びに行った先で石を拾ってくるようになった。吉野川の河原であったり、山中の小さなキャンプ場であったり。また、県外であるが和歌山県の海水浴場のものもある。どこも楽しい時間を過ごさせてくれた大切な場所のものばかりだ。

ちなみに、拾ってくる石にこだわりはない。大きすぎなければそれでいい。それが花崗岩なのか石灰岩なのかなども(理解していた方が楽しいとは思うけど)気にしない。目についたものを1個選ぶだけだ。

しかし、石の数が増えてくると、次第にどの石がどこで拾ったものだかが曖昧になってくる。最初の頃はちゃんと区別がついていたのだが、所詮は知識のない素人の遊びなので、だんだんどれも同じに見えてきたりする。

裏面に(石に表も裏もないのだが)小さなメモを貼ったりしようかとか、撮影しておいてパソコンに拾った日時や場所をメモ書きしておこうかとも考えたのだが、記憶が入り混じって「これ全部、好きな場所で拾ってきた石」とひと塊になっていくのも面白くて、それすらやっていない。

石を眺めることで地球のパワーが体感できるかどうかは別として、楽しい時間と結びついた物が目の前にあり、しかもそれが決して表情が豊かではない無機質な物体であるというのはとてもいいものだ。インテリア的にも面白いので、ぜひお試しあれ。


【※注意※】石などを採取する行為について
海岸や河川から石などを拾う行為は、海岸の貝殻や流木などと同様に、個人でいくつかを採取する程度であれば問題はないと思われます(常識を超えた大量の採取はダメ)。また、天然記念物に指定されている土地などでは状況が異なります。ご注意ください。

【参考】海・川・山の石拾いや土砂持ち帰りが違法になる3つの法律と事例

【参考】その辺で拾ってきた石をオークションで売ってもいいの?無主物と所有権とその他法律 - まずある日記

国立公園は特別地域と普通地域に分けられますが、特別地域の中でも特に行為が規制されているのが特別保護地区。ここでは、動物の捕獲から、落ち葉を含む植物の採取まで全面的に禁止されています。採取はもとより、むやみに物を動かすのも避けた方が無難。対して、国立公園の中で普通地域に区分される地域では、意外なことに動植物の採取は通常禁止されていません。

【参考】その辺で拾ってきた石をオークションで売ってもいいの?無主物と所有権とその他法律 - まずある日記

(※注:例えば「大台ヶ原」などは、国立公園の特別保護地区に指定されているため、個人の記念であっても採取禁止です。)


余談だが、これもどこかのインテリア雑誌で見たアイディアだが、「スポーツ新聞の一面を額装して飾る」というものが印象的だった。その方はイチロー選手が大記録を達成した日のスポーツ新聞を選んでいたが、これがなかなかかっこ良かったのだ。

新聞の紙面というものは、それ自体が様式美にあふれていて、大衆的でありながらとても美しい。あらためてそういう視点から見てみると、わざわざ額装して日々眺めるだけの価値はあるかもしれない。

とはいえ、内容があまり身近すぎると(プロ野球とかね)ファンが集まる居酒屋みたいになりかねないが、メジャーリーグやWカップ、オリンピックなどの紙面で試してみたいと思っている。


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